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西武線の駅から「ゴミ箱」が撤去されている! 対象は「全駅構内」...広報が明かした2つの理由

   新年度を迎えたばかりの2021年4月のある日、筆者は、ふとしたことから自らの通勤路線の駅において、とある変化が起きていることに気付いたのだった。

  • ゴミ箱の撤去に踏み切った西武鉄道(写真は西武新宿駅)
    ゴミ箱の撤去に踏み切った西武鉄道(写真は西武新宿駅)
  • ゴミ箱の撤去に踏み切った西武鉄道(写真は西武新宿駅)
  • かつてゴミ箱があった箇所には、ゴミを持ち帰るよう呼びかけるイラスト付きの張り紙があった

ゴミ箱が......なくなっている!!

   筆者が通勤に使っているのは、西武鉄道のとある駅。4月冒頭、通勤すべく駅に行き、その構内で汗を拭いた際に使った汗拭きシートを捨てようとした際、本来ならあるはずのものがないことに気付いたのだ。そう、ゴミ箱がないのだ!

   筆者が利用している駅では2度目の緊急事態宣言以降、各駅のゴミ箱を閉鎖。このため、この措置を見た筆者は、「緊急事態宣言が終わったらゴミ箱を再び使用可能にするのかな」と考えていた。だが、ふとゴミ箱を利用しようとした4月冒頭、あるべきはずの所にゴミ箱はなかった。そう、撤去されていたのである。

   はて、1都3県に発出されていた緊急事態宣言は3月22日午前0時に解除されており、それによってゴミ箱は再び使用可能になってはいなかったのか。驚いた筆者はツイッターで、同様に驚いた人がいるか否かを検索。すると、3月中旬以降、「ゴミ箱封鎖から撤去の時代へ...#西武」といった、西武線の駅においてゴミ箱が撤去されているとするツイートが散発的になされていることに気付いた。また、中には、「西武線ってどうしてゴミ箱無くなったの?」と、ゴミ箱がなくなったとしつつ、その疑問をツイートする者も。果ては、

「西武線のゴミ箱閉鎖、コロナがどうこう言ってたから一時的なものかと思ってたら筐体ごとガッツリ撤去されてました」

と、新型コロナウイルスの流行と絡めつつのツイートもなされているほどだ。

   そこで、J-CASTニュース編集部は、3月中旬以降、ゴミ箱を撤去した事実があるかなどについて、西武鉄道の広報部に取材した。

撤去の理由は......コロナだけではなかった!

   まず、同広報部はゴミ箱の撤去については事実としつつ、「全駅の駅構内のゴミ箱が対象です」と説明。なお、「飲料自動販売機横のペットボトルやカンのゴミ箱、トイレのサニタリーボックス、特急車内のゴミ箱」については使用を継続していると回答した。

   続いて、撤去の理由については「家庭ゴミ持ち込みが増えている状況と感染予防など安全上の理由です」と、衛生面はもちろん、駅以外で発生するゴミが持ち込まれていることも理由であると説明。さらに、ゴミ箱の撤去が一時的であるか恒久的な対応であるかについては、「恒久的な対応です」と明かした。

   というわけで、確かに、西武鉄道が各駅のゴミ箱を廃止することが分かった。コロナの流行がなければ今もゴミ箱が使用可能だった可能性もあるわけであり、その点は不便に感じたが、その一方で、家庭ごみの持ち込みが増えているというのも理由の1つであるという点には、非常に残念な気分になったのだった。