J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

ドンキで自動車バッテリー「横倒し」 液漏れ、やけどの危険...運営会社が事実認め「すでに是正」

   ディスカウントストア「ドン・キホーテ」の店頭で、「横倒し厳禁」の自動車バッテリーが横に倒れた状態で陳列されていたことが分かった。自動車バッテリーは倒すと内部の液体が漏れ、やけどを負うおそれもある。

   ドン・キホーテを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)の広報室は2021年4月13日、この件についてはすでに是正が完了しており、今後は再発防止に努めると話した。

  • ディスカウントストア「ドン・キホーテ」の店頭で、「横倒し厳禁」の自動車バッテリーが横に倒れた状態で陳列されていた
    ディスカウントストア「ドン・キホーテ」の店頭で、「横倒し厳禁」の自動車バッテリーが横に倒れた状態で陳列されていた
  • ディスカウントストア「ドン・キホーテ」の店頭で、「横倒し厳禁」の自動車バッテリーが横に倒れた状態で陳列されていた
  • 横倒しになっていたカーバッテリー(@_RY_0 さん提供)

全店舗に対し本件を例に注意喚起を行う

   あるツイッターユーザーが11日に投稿した写真によれば、自動車バッテリーの持ち手つきの箱上部には「横倒し厳禁」と記されているのにもかかわらず、箱は横倒しの状態となっていた。箱の底からは液体が滲み出ている。

   自動車用バッテリーを横倒しで販売していたことについてPPIHの広報室は、J-CASTニュースの取材にこう回答した。

「この度は、お客さまにご心配をおかけしており申し訳ございません。
本件につきましては、関西地方の当社店舗において陳列品5点の内、2点が横倒しになって置かれていたことを確認しております。
なお、今回のご指摘を受けまして、当該店舗の売り場についてはすでに是正が完了しております」

   そのうえで今後の再発防止策としては、「全店舗に対し本件を例に注意喚起を行い、また、売り場の陳列方法のチェックについて巡回強化を実施してまいります」と述べた。

   ではなぜ、自動車用バッテリーは横に倒してはいけないのだろうか。自動車用バッテリーを販売するメーカーの一つであるパナソニックはJ-CASTニュースの取材に対してこう述べる。

「カーバッテリーは鉛で作られた電極と、硫酸からなる電解液などで構成されています。電解液は、金属を酸化させたり、皮膚につくとやけどを負うおそれがあります。横に倒すとこの液が漏れてしまうため、大変危険です」

万が一、倒してしまったら・・・

   そのうえで万が一、自動車用バッテリーを横倒しにするなど衝撃を与えてしまった場合には以下の3点を注意するように呼び掛ける。

「(1)衝撃を与えてしまった場合は、液漏れ、電槽(ケース)の割れやひびがないか確認してください。
(2)横倒された場合、液口栓から電解液が更に漏れ出すことがあります。またそのまま車両に搭載すると、電解液が車両に付着し、腐食を発生させますので、注意が必要です。
(3)皮膚・衣類に電解液が付着した場合は、やけどのおそれがありますので直ちに多量の水で洗い流してください。やけど・衣服損傷の原因となります。目に電解液が入った場合、直ちに多量の水で洗眼し、速やかに眼科医の治療を受けてください」

   またパナソニックでは、販売業者に対して商品研修を実施し、カーバッテリーの取り扱いについて注意喚起を行なっているという。ユーザーに向けては公式サイトなどで、使用方法や注意事項を詳細に記載している。

   同社は最後に「お買い上げ時には、液漏れのチェックと、保証書・取扱説明書をよくお読みいただき、ご使用ください」と注意を呼び掛けた。