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澤村拓一がメジャーで好スタートを切れた理由 関係者が指摘する「プラス要因」とは

   メジャーリーグ・レッドソックスの澤村拓一投手(33)が存在感を増している。

   レッドソックスは2021年4月13日(日本時間14日)、敵地でツインズと対戦し、澤村は6回からマウンドに上がり1イニングを無安打無失点で抑えた。これで5試合連続無失点をマークし防御率は0.00。澤村に勝敗は付かず、チームは4-2で勝利した。

  • 澤村拓一投手(写真:AP/アフロ)
    澤村拓一投手(写真:AP/アフロ)
  • 澤村拓一投手(写真:AP/アフロ)

11日のオリオールズ戦では初ホールド

   同点の6回、澤村は2番手としてマウンドを任された。中1日での登板となった澤村は、先頭打者をスプリットで詰まらせてショートゴロを打たせたが、これを遊撃手ボガーツが1塁へ悪送球し出塁を許した。

   無死1塁の場面で打席のシモンズは強烈なピッチャー返し。ライナー性の打球がマウンド上の澤村を襲ったが、これを間一髪かわした。打球はセンターに抜けるかと思われたが、セカンドベース付近に守っていた2塁手がさばいてダブルプレーに。澤村は続く打者を空振りの三振に仕留め無失点で切り抜けた。

   メジャーデビューして以来、5試合連続無失点を記録。4月11日のオリオールズ戦ではメジャーで初のホールドをマークした。7回途中からマウンドに上がった澤村はメジャーで初めてイニングまたぎを経験。18球のうちストライクが8球と制球は安定しなかったが、チームの勝利に貢献した。

渡米当初は気持ちが空回りし...

   課題の制球に関して不安は残るものの、メジャーのマウンドでは155キロを超える力のある直球とスプリットがさえている。オープン戦では2試合連続で押し出し四球を与え制球難に苦しんだが、以降はきっちり結果を残した。渡米当初は気持ちが空回りしていたというが、今ではメジャーのマウンドにある程度、適応しているようだ。

   メジャーリーグに移籍した多くの日本人投手が悩まされたのが、メジャーの硬いマウンドと滑りやすいとされる公式球だ。澤村にとっても克服すべき課題となっている。また、澤村の場合、これに加えて制球とカウントを取るための球種も課題だったが、オープン戦ではカウント球としてスライダーが機能しアレックス・コーラ監督から高い評価を受けた。

   メジャーデビュー以来好調を維持している澤村だが、メジャーリーグの「環境」がひとつの要因になっていると指摘するプロ野球関係者もいる。

「アメリカでは、日本にいた時のような雑音が耳に入ってこないと思います。ただ投げることだけに集中できる環境にある。メジャーリーグは力勝負を受けて立つ選手も多いですし、それもプラスに働いていると思います。澤村投手のスプリットはメジャーの選手にとっても脅威でしょうし、制球力さえつけば十分に対応できると思います」(プロ野球関係者)