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「過去の実績で野球はできない」 広島・田中広輔「スタメン固執」に募るファンの不満

   広島東洋カープ・田中広輔の不振が続いている。セ・リーグ3連覇の黄金時代にリードオフマンとして打線を牽引してきた男が苦境を迎えている。

   2021年4月19日現在で打率.159、1本塁打、1打点、0盗塁。開幕から1番で起用されていたが、打撃の状態が上がらず、絶好調の菊池涼介と入れ替わる形で2日のDeNA戦(横浜)から2番に。9日の巨人戦(マツダ)から8番に打順が下がった。

  • 不振が続く広島・田中(写真:長田洋平/アフロスポーツ)
    不振が続く広島・田中(写真:長田洋平/アフロスポーツ)
  • 不振が続く広島・田中(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

「明らかに動きにキレを欠いている」

「明らかに動きにキレを欠いている。菊池と『タナキク』コンビで攻守にチームを支えてきた田中ですが、近年は脚力が落ちたように感じます。その影響が打撃でも守備でも出ている。
何でもないゴロをお手玉したり、はじいたりして、らしくないプレーが続いている。迷いながらやっているようにも見えるので一度スタメンから外した方が良いかもしれません」(スポーツ紙デスク)

   14日の阪神戦(甲子園)では、0-0の2回2死一塁で、梅野隆太郎の打球をファンブル。拾い直して二塁に送球したが、判定はセーフ。土のグラウンドでイレギュラーにしたようにも見えたが、さばかなければいけない打球だった。

   ピンチが拡大し、森下暢仁が中野拓夢に先制の右前適時打を浴びた。田中が難なくさばいていれば防げた失点だっただけに、試合の分岐点になる失策だった。

ファンの間で広がる「小園待望論」

   脚力の衰えは以前から指摘されていた。

   17年に35盗塁で盗塁王を獲得し、18年も32盗塁をマークしたが、右ひざに不安を抱えた19年は8盗塁。同年8月に右膝半月板の部分切除手術を受けたが、20年も8盗塁にとどまった。今季も2盗塁を企図しているが、2度とも失敗に終わっている。

   SNSやネット上では、「今の田中を8番で使うなら、新人の矢野雅哉、羽月隆太郎、2軍で打撃好調の小園海斗を使ってほしい」「田中は一回外した方がいい。完全に自信を失っているように感じる。過去の実績で野球はできない。佐々岡監督は若手の可能性も信じて起用するべきだと思う」と田中をスタメンで使い続ける采配に疑問を呈する意見が多い。

   「タナキク」解体の危機で田中は意地を見せられるだろうか。