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NHK、「逃げ恥婚」を手話で表現 ニュースキャスターの「恋ダンス」仕草が話題、意図を聞いた

「えっ!?こんなことするの!?」

   2021年5月19日に結婚を発表した歌手・俳優の星野源さんと俳優・新垣結衣さん。2人の結婚を伝えたNHK・Eテレの「NHK手話ニュース845」で、キャスターが「恋ダンス」のようなジェスチャーをしていたとツイッターで話題になっている。

   ジェスチャーにはどんな意味が込められているのか。NHKに聞いた。

  • 新垣結衣・星野源結婚を報じた「NHK手話ニュース845」が話題に(写真:アフロ)
    新垣結衣・星野源結婚を報じた「NHK手話ニュース845」が話題に(写真:アフロ)
  • 新垣結衣・星野源結婚を報じた「NHK手話ニュース845」が話題に(写真:アフロ)
  • 「NHK手話ニュース845」でキャスターが「恋ダンス」のジェスチャーをしていた際の様子(NHK手話ニュース公式サイトhttps://www.nhk.or.jp/shuwa/より)

両手の人差し指を交互に突き出し...

   星野さんと新垣さんは16年放送のテレビドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系、以下「逃げ恥」)で"契約結婚"をした夫婦役で共演。今回の結婚には「逃げ恥婚」と祝福する声が相次いだ。

   「逃げ恥」ではドラマのストーリーもさることながら、星野さんが歌うテーマ曲「恋」も脚光を浴びた。番組のエンディングで星野さんと新垣さんが曲に載せてダンスを踊る「恋ダンス」が社会現象となり、同年末のNHK紅白歌合戦でも2人がダンスを披露。大きな話題を呼んだ。

   そんな中、2人の結婚を伝えた5月19日放送の「NHK手話ニュース845」のキャスターが「恋ダンス」を踊っていた、とツイッター上で話題を呼んでいる。

   J-CASTニュース編集部が実際の映像を確認してみた。すると、結婚のニュースで「2人は平成28年に放送された民放のドラマで共演していました」という原稿が読み上げられた後、手話キャスターの戸田康之さんが「ピースサイン」を作ったのち、両手の人差し指を交互に突き出すようなしぐさを見せた。これは2人が踊った「恋ダンス」のサビ、「夫婦を越えてゆけ」という部分の振り付けと、ほぼ一緒だ。

   手話ニュースで思わぬ「恋ダンス」を目撃したツイッターユーザーからは、「えっ!?こんなことするの!?」「手話でもあるんだ恋ダンスww」「なんかほっこりした」「こ~ゆ~ノリのよさ、好きだなぁ」などの反響があった。また「手話わかる方に詳細聞いてみたい」と、手話ニュースに「恋ダンス」が登場した理由が気になる人もいたようだ。

「この『恋ダンス』、流行りましたよね?」

   ジェスチャーにはどんな意味が込められているのか。J-CASTニュースが5月20日、NHKの番組広報担当者に取材すると、実際の映像の流れとともに詳細を解説してくれた。映像は「NHK手話ニュース」公式サイトにある「動画ニュース」のページで配信されている「5月19日のショートニュース」でも視聴できる。

   まず、ニュース映像の該当部分を確認すると、読み上げられた原稿は「2人は平成28年に放送された民放のドラマで共演していました」で終わっている。しかし、この後も戸田さんの手話は10秒ほど続き、その中で先述した「恋ダンス」のジェスチャーが登場するという流れだ。

   では、原稿が読み上げられた後の手話には、どんな意味が込められていたのだろうか。広報担当者は、手話の意味を次のように説明した。

「みなさんご存じですよね?この『恋ダンス』、流行りましたよね?この2人が現実でも結婚するということです」

   なんと、原稿では語られなかったメッセージを、手話を通じて表現していたというのだ。

   担当者によれば「NHK手話ニュースでは日本語の原稿をキャスターが手話に翻訳して伝えている」とし、その手話が伝わりやすくするための工夫として、今回の様なジェスチャーを用いたとしている。