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白鵬「復帰」と照ノ富士「綱取り」が同場所に 角界関係者も望む「世代交代」は起きるのか

   大相撲の大関照ノ富士(29)=伊勢ケ浜=が夏場所で2場所連続4度目の優勝を飾った。

   夏場所で大関復帰を果たした照ノ富士は、12勝を挙げて連続優勝を決めた。夏場所は横綱不在の場所となったが、優勝決定戦ではライバル大関貴景勝(24)=常盤山=をはたき込みで破り横綱に王手をかけた。照ノ富士は7月の名古屋場所で綱取りに挑む。

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一時は序二段まで番付落とすも...

   名古屋場所で角界の最高位を目指す照ノ富士。横綱昇進の内規は「2場所連続優勝、もしくはそれに準ずる成績」とあり、連続優勝ならば文句なしで横綱昇進となる。スポーツ紙などの報道によると、24日に両国国技館で開かれた横綱審議員会(横審)では、照ノ富士の優勝に称賛の声が上がったという。

   照ノ富士のここ6場所を振り返ると、3度の幕内優勝を飾っている。幕内に復帰した2020年名古屋場所では13勝2敗で優勝し、21年春場所では関脇で優勝、夏場所は大関で優勝を果たした。両膝のケガと内臓疾患により大関から序二段まで番付を落とした苦労人が、ここにきて本来の力を取り戻しつつある。

   今年の春場所をもって横綱鶴竜が現役を引退し、一人横綱の白鵬(36)=宮城野=は5月場所を全休し6場所連続で休場中だ。「引退勧告」に次ぐ重さの「注意」が継続中の白鵬は7月場所に進退をかけて臨むことになるが、ここ最近は下半身の衰えから精彩を欠く相撲がみられるようになった。

大関朝乃山はガイドライン違反で途中休場

   横綱が不在だった夏場所では、大関朝乃山(27)=高砂=が12日目から途中休場。協会が定める新型コロナウイルス感染対策ガイドラインに違反し、力士にとって最も大切な本場所を務めあげることが出来なかった。朝乃山の軽率な行動は、盛り上がる夏場所に水を差しかねなかったが、照ノ富士の優勝が沈みかけた空気を一掃。図らずも朝乃山の「失態」が、照ノ富士の相撲にかけるひたむきな姿勢を際立たせる結果となった。

   角界では2017年3月の稀勢の里以来、横綱が誕生しておらず、白鵬が長年にわたり屋台骨を支えてきた。その白鵬も6場所連続休場という状況にあり、角界関係者からは「世代交代」を望む声も聞こえてくる。

   次の名古屋場所で綱取りに挑む照ノ富士。そしてその前に立ちはだかる白鵬。果たして照ノ富士は角界の頂点に立つことが出来るのか。名古屋場所は7月4日に初日を迎える。