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アニメキャラを利用しないで...五輪プロモにファン複雑 関係者は「コロナ禍前に契約」と強調

   「さあ、あのヒーロー・ヒロインといっしょに応援しよう!!」――。日本オリンピック委員会(JOC)が、開催が迫る五輪に向けてこう呼びかけている。

  • JOCツイッターより
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  • 五輪通販サイトより

「みんなの力を合わせて、10万馬力で応援しよう!」

   JOCは2021年6月24日、人気アニメ「鉄腕アトム」「美少女戦士セーラームーン」「クレヨンしんちゃん」「ONE PIECE」「NARUTO‐ナルト‐ 疾風伝」「妖怪ウォッチ」「ドラゴンボール超」「トロピカル~ジュ!プリキュア」のキャラクターの集合写真をツイッターに投稿した。

   写真には「JAPAN」「がんばれ!ニッポン!」と書かれており、「オリンピック・パラリンピック日本代表選手団を応援するために、世界に誇る日本の人気キャラクターたちが集結!!さあ、あのヒーロー・ヒロインといっしょに応援しよう!!」とツイートしている。

   25日には鉄腕アトムの写真とともに「みんなの力を合わせて、10万馬力で応援しよう!」、26日にはセーラームーンとともに「満月のように美しいメダルが、みんなの胸に輝きますように」、27日には野原しんのすけとともに「春日部から、日本から、世界から...嵐のようなエールが届く時!」と、キャラクターにちなんだ書き込みをしている。いずれのキャラクターも五輪仕様のデザインで、ハッシュタグ「#キャラクター応援団」が添えられている。

   一連の投稿は注目を集め、「NARUTOが選ばれてる!!すごく嬉しい」「アトム、応援よろしくね」と好意的な反応が寄せられた。しかし、開催中止や延期を求める声がいまだ根強いだけに、

「オリンピック中止を求める人が多すぎて、とうとうキャラクター頼みになってしまいましたか」
「好きなキャラクターがオリンピックに動員されるのつらい」
「セーラームーンを巻き込まないで。利用しないで」

と反発も目立つ。

   手塚治虫さんの長女で手塚プロダクション取締役の手塚るみ子さんは28日、「手塚プロダクションはなぜこれを許したのだろう」とのツイートを引用し、

「キャラクター応援団は東京オリ・パラが決まった後、まだコロナの脅威など想像すらされてない頃に契約されました。当時は皆さんだって楽しみにしていたことでしょう。今この状況になって開催に賛否があると思いますが、ビジネスとして役割を与えられた以上アトムは応援団として働きます」

と事情を説明。「アトムに限らずキャラクター応援団として契約されたキャラクターたちは同じ立場でしょう。自分に与えられた仕事をします。出場選手たちを応援します。開催の賛否に彼らを巻き込まないであげて下さい」と要望している。

   一方で、「最初に公式発表された時(2016年?)より反響(反発)が大きいという... 様々なご意見/ご感情は真摯に受け止めて今後のライセンス契約の参考に致しましょう」とも投稿した。