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「暴行騒動」でも中田翔を見切れない? 「4番不在」日本ハムの深刻すぎる野手事情

   最下位に低迷する日本ハム。後半戦で巻き返しを狙うが、最初のカードのソフトバンク戦(ペイペイドーム)で3試合連続無得点となった。

   3戦目は6人の継投でノーヒットに抑え込まれた。これで28イニング連続無得点。貧打は深刻だ。

  • 中田翔選手(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
    中田翔選手(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
  • 中田翔選手(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

3試合でヒットは4本だけ

「得点が入る可能性が感じられない。3試合で計4安打では勝てません。3戦目は無安打です。投手陣が踏ん張って0-0の引き分けに持ち込みましたが...。ベンチ内の雰囲気も重苦しく感じます。あの一件の影響がないと言ったら嘘になるでしょう」(スポーツ紙記者)

   「あの一件」とは、主砲の中田翔に無期限の出場停止処分が下った暴行事件だ。

   球団の発表によると、中田が8月4日のエキシビションマッチ・DeNA戦(函館)の試合前、ベンチ裏で会話していた後輩の選手に腹を立てて手を出したという。

   同試合に中田は「4番・一塁」でスタメン出場していたが、被害に遭った選手から事情を聴いた球団は1打席で交代させて即時帰宅を命じた。そして、統一選手契約書第17条(模範行為)違反で1軍・ファーム全ての試合の出場停止処分を科したことを11日に発表した。

   今季は故障で戦線離脱するなど、39試合出場で打率.193、4本塁打、13打点。チームが低迷する大きな要因になっているが、本来は不動の4番として活躍しなければいけない選手だ。

   昨季は自己最多の31本塁打をマークし、108打点で3度目の打点王を獲得している。急性腰痛からリハビリを経て、後半戦での大爆発が期待されたが、チームメートへの暴挙で姿を消すことになった。

日ハムの戦力を考えると...

「近藤健介が4番を務めているが、タイプとしてはヒットメーカーで4番ではない。長距離砲として期待されている清宮幸太郎は伸び悩んでファーム暮らしが続いているし、王柏融も春先は打撃好調だったが、6月以降は下降線をたどってスタメン落ちしている。4番を打てる人材がいないのが実情です。

トレードで獲得できるほど簡単なポジションでないし、新外国人もプレーさせてみなければ計算できない。戦力を考えた時に中田はクビにできないのではないでしょうか」(スポーツ紙デスク)

   昨年最下位のオリックスが首位で快進撃を繰り広げる中、日本ハムは借金がふくらみ、混戦のパリーグから取り残されようとしている。果たして来年の戦力構想の中に中田を組み込むのだろうか。(中町顕吾)