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「着物警察に絡まれた」恐怖体験が話題に 突然トイレへ連れ込まれ...「私が直してあげるから!」

Togetter社が解説する「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド」<出張版>

   ツイートまとめサービスTogetter(トゥギャッター)を運営しているスタッフがTwitterで話題になった話題を厳選し、考察するコラムの第19回です。今回は「着物警察」についてお届けします。

   先日、着物を着て外出していた人が見知らぬ女性に「私が着物を直してあげるから!」と突然腕を掴まれ、トイレに連れ込まれたというツイートが話題に。そこで使われた「着物警察」というワードがトレンド入りしました。

<着物警察に絡まれた話 - Togetter>

  • 着物警察とはいったい?(画像はイメージ)
    着物警察とはいったい?(画像はイメージ)
  • 着物警察とはいったい?(画像はイメージ)
  • 橋本環奈さんの19年11月のツイート。自撮りのため画像が反転しているようだが、このときも、リプライ欄には「左前」だと指摘する着物警察が出没していた。

ネットにはびこる「◯◯警察」

   コロナ禍になってよく見かけるようになった「自粛警察」をはじめ、「ジャズ警察」「弓道警察」など、自らが考える正しさから外れたものを批判する人たちを「◯◯警察」と呼ぶことがあります。今回の「着物警察」は、今風のアレンジや着崩れなどが許せない人たちのことですね。

   「着物警察」の存在は以前から話題になっており、調べてみると同ワードが含まれたツイートが投稿され始めたのは2013年。Togetterでは2015年から多くの関連まとめが作成されています。

   また、伝統的な着方しか許せない人が多いことは着物業界そのものの衰退に繋がっていると語るユーザーも存在。さらに、一部の着物店の販売方法について、不満や疑問を投げかけた投稿が話題になることもありました。

<何故、着物は衰退したのか...着物業界は「誤った戦略」で自ら衰退を招いてしまったという研究 - Togetter>

<呉服屋さんで身に覚えのない京友禅の契約書を見せられた話 - Togetter>

   ちなみに、インドにはサリー警察がいるそう......。伝統的な衣装の着方にこだわりがある人がいるのは、どこの国もいっしょなんですね。

<日本に"着物警察"がいるように、インドには"サリー警察"がいるらしい「インドいた時実感した」「自国の民族衣装を着るっていうのも大変だなぁ」 - Togetter>

「着物天使」や 「#着物で幸せな話が聞きたい」も話題に

   着物警察が話題になったことで、逆に着物の着方について優しく指南してくれる人を指す「着物天使」や、着物を着ていて良かったエピソードなどを語る「#着物で幸せな話が聞きたい」タグも盛り上がりました。

   このように、ひとつの物事がネガティブな方向で注目されたあとですぐにポジティブなカウンターが発生するのは、インターネット/SNSならではの現象と言えそうです。

<気張って着物を着たら合わせが逆になっていて、そっと声かけしてくれたおばさまがいた話「着物天使」「自分もそうなりたい」 - Togetter>

<「大人でも推しコーデを楽しめる」「祖母と繋がれた気がした」ハッシュタグ『着物で幸せな話が聞きたい』に素敵エピソード続々 - Togetter>

「着物警察」がバズった3つの理由とは?

   また、なんでもネタにしてしまうのもTwitterユーザーを中心とするネット利用者の特徴。フェンダー社のギター「テレキャスター」に似ているけど違うギターや、改造されたテレキャスターを次々と摘発していく「テレキャスター警察」など、自ら「◯◯警察だ!」と名乗っておもしろいツイートを投稿する人も存在しています。

<テレキャスター警察 まとめ>

<USB警察の方「手を挙げろ!Type-Cがメスな変換アダプタは規格で禁じられている」禁止されてる理由と注意喚起>

   今回、「着物警察」が再び注目された理由は次の3つが考えられます。

・「〇〇警察」は良くも悪くもネットやSNSでの認知度が高かった
・「着物警察」そのものや、着物業界に関する話題が以前から注目されていたため
・「#着物で幸せな話が聞きたい」などポジティブなカウンターがすぐに起こった

   今回は着物に関するネガティブなエピソードが先に注目を集めてしまいましたが、今後は素敵なエピソードがもっともっと語られるようになるといいですね!以上、Togetterがお送りする「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド出張版」でした。次回もお楽しみに。

Togetter編集部