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「機嫌悪いんか知らんけどな、オイ!」人気ドーナツ店で犬連れ客激高 店主が語るトラブルの一部始終

   行列のできる店として知られる大阪の人気ドーナツ店で、飼い犬を連れた男性がペット禁止にもかかわらず列に並び、店とトラブルになる騒ぎがあった。

   この男性は、何度も店に戻って大声を上げ、店主も毅然と対応して、その通報で警察も出動した。店主は、「暴力的な言動があって、他のお客様に迷惑がかかるため、クレーマーとして強く対応した」と話している。

  • 揚げたてのドーナツを売りにしているが…(店のツイッターから)
    揚げたてのドーナツを売りにしているが…(店のツイッターから)
  • 揚げたてのドーナツを売りにしているが…(店のツイッターから)
  • ペット同伴禁止の看板は出していた(店のツイッターから)

動物アレルギーを持つ客もいるため、ペット同伴を禁止していた

   「ワン!」と犬の鳴く声が響き、店主がレジから、「すみません、ワンちゃん連れてます?」と飼い主の男性に呼びかける。

   「はいはい」と男性は、生返事で答えたので、店主は、「すみません、動物トラブルがあったんで、動物禁止で」と説明した。

   これは、東大阪市内の近鉄奈良線・瓢箪山駅前の商店街にあるテイクアウト専門店「ドーナツ屋」で2021年10月17日にあったやり取りだ。

   この店では、動物アレルギーを持つ客もいるため、店の屋外の両サイドに「ペットの同伴はご遠慮ください」と記し、犬の絵に赤い禁止マークを付けた看板を掲げている。

   この男性は、店主の説明を受けた後、「ほんなら、ええっすわ」「そう言っとくわ、ネットで」と捨て台詞を吐いて店を後にした。しかし、直後に店に戻り、「機嫌悪いんか知らんけどな、オイ、オイ!」とレジに身を乗り出す。店主が「食べ物扱っているんでね、どうしてもアレルギーの人もおるでしょ」と再度説明すると、男性はまた店を出たが、再び戻って来て、レジ横の壁に貼り紙を出すように求めた。

   店主が態度を硬化させて、「もうすみません、業務に支障が出ますんで、お引き取り願います」と告げると、男性は、いったん離れたが、また来て「だからな、オイ!」と店主に怒鳴り込んだ。

   これに対し、店主は、「警察呼びますからね、あなた」と通報を告げると、男性は、逃げるように店を去って行った。

   トラブルがあったことは、店の公式ツイッターで17日のうちに報告された。こうしたやり取りは、店の防犯カメラに残っており、テレビのニュース番組が2021年10月20日になってその映像を流した。

   ドーナツ屋の店主は21日、J-CASTニュースの取材に対し、そのときの状況を説明した。

「暴力的な言動には、クレーマーとしてキツく対応する」

   それによると、犬を連れた男性は、店がオープンした後の11時ごろに店に来て、計10分ほど店主とやり取りがあった。トラブルを防ぐための2重の対策として、商品の注文書にもペット同伴禁止の表示を追加していたが、男性はそれを見逃して店の説明にも激高したという。店主が110番通報し、警察が駆け付けた。店主は、交番にも出向いたが、被害届を出すまでにはいかなかったという。

   テレビで映像が流れた後、ネット上では、「迷惑行為に対する毅然とした対応、素晴らしい」とその対応を賞賛する声が相次いだ。

   その一方で、店主によると、「テイクアウトの店なのにペット禁止はありえない」といった意見も一部で見られたという。

   これに対し、店主は、行列の中で犬から小便を足にかけられかけたと客から指摘されたこともあったと説明した。隣の店にも、同様の迷惑をかける恐れがあり、「トラブル回避の為には適切なルール設定だと思っております」と理解を求めている。

   また、店主の対応がぶっきらぼうだとの声もあったというが、この点については次のように反論した。

「テイクアウトの店ですから、知らずにペット同伴でくる事もあり、そのお客様の事を悪いとは思ってません。表示も見逃してしまう事も、もちろんありえます。しかし、お店の『スイマセン...』の前置きからの説明に対して即ギレするところからは話が別です。その後の暴力的な言動に、隙を見せると付け込まれるのでこちらもクレーマーとして、そこからはキツく対応していきます」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)