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ファミマ担当者ガチ泣き...辛辣審査が波紋 ジョブチューン酷評シェフに「流石に失礼」「見ていてつらかった」

   2022年1月1日に放送されたバラエティ特番「ジョブチューン~元日SP~」(TBS系)の放送内容が波紋を広げている。

   プロの料理人が大手コンビニの商品を食べて評価を下すという企画だったが、シェフの一人が「僕に食べてみたいって気にさせない」と商品を食べずに判定しようとし、コンビニの商品開発担当者が涙ぐむ一幕があった。

   ネット上の視聴者からは「流石に失礼すぎない?」「正月から見ていてつらかった」などの声が聞かれた一方で、「厳しいけど納得」「手に取らないと始まらない」とシェフの行動に理解を示す声もあった。

  • ジョブチューン特番の放送内容に波紋広がる(ジョブチューン公式サイトより)
    ジョブチューン特番の放送内容に波紋広がる(ジョブチューン公式サイトより)
  • ジョブチューン特番の放送内容に波紋広がる(ジョブチューン公式サイトより)
  • 企画で審査員を任された料理人たち。手前から2番目が小林幸司シェフ(中華料理店「エスサワダ」総料理長・澤田州平氏のインスタグラムより)

「このビジュアルが、僕の中ではどうしても許せない」

   企画はセブンイレブン、ファミリーマート、ローソンの大手コンビニ3社が持ち込んだ商品各5品を、プロの料理人たちが試食して「合格」か「不合格」を判定するというもの。ファミリーマートは4種類の出汁を使用したご飯が売りだというおにぎり「和風ツナマヨネーズ」を、3品目に持ってきた。

   審査員の料理人たちが、茶色いご飯に海苔が巻かれたおにぎりを食べる中、イタリアンシェフの小林幸司氏は、おにぎりの見た目を確かめただけで、皿に戻してしまった。司会のアナウンサーが「小林さん、何かありましたでしょうか」と問うと、小林シェフは「いや、もう僕いいです」と返答。会場に緊張が走る中、アナウンサーが一口だけでも食べて欲しいと呼びかけると、

「そこが僕の中で問題になっていて。食べたいなって気にさせない。美味しい、美味しくないはまず、食べてみての話じゃないですか。でも、このおにぎりは、僕に食べてみたいって気にさせない」

   と厳しい表情で話した。

   ファミリーマートの商品開発担当者が「こちらの商品は、長年お客様だったり、お店のスタッフの方々に愛されてきた商品で、毎年美味しくできるように、リニューアルを重ねておりまして、味の評価をぜひして頂ければと思ってはいるんですが...」と涙ながらに懇願すると、小林シェフはようやく一口試食した。

   小林シェフの判定は「不合格」だった。小林シェフは涙ぐむ担当者に「ごめんなさいね」と断りを入れつつ「ビジュアルって大事じゃないですか。美味しい、美味しくないはその後ですよね。食べてみたいという気にならない、このビジュアルが、僕の中ではどうしても許せない」と判定の理由を説明した。

「流石に失礼すぎない?」「手に取らないと始まらない」

   小林シェフは「美味しいご飯」には「ツヤ」と「ふっくら」が重要だと指摘。「いろんな出汁を使って炊いているし、だったらツナと一緒に炊くとか。油脂分がご飯に回ればツヤも出るし、マヨネーズを使うんだったら、マヨネーズとツナを合わせたのをちょっとだけ中に入れるとか。1個だけを見るんじゃなくて、全部トータルで見て、ちょっとずつ(改良を)進めていくほうがいいのかなと」と担当者にアドバイスした。

   このシーンを見たネット上の視聴者からは「流石に失礼すぎない?」「食べて評価する番組で食べないで評価しようとかおかしいでしょ」など、小林シェフの姿勢に対する違和感の声が聞かれた。「正月から見ていてつらかった」との反応もあった。

   一方で「めちゃくちゃ厳しいけど納得」「手に取らないと始まらない」と、商品の見た目を重視する小林氏の考えに理解を示す人もいた。

   小林シェフは、その後ファミリーマートが持ち込んだ2商品「濃厚ビーフシチュー」「クリスピーチキン」に合格判定を出した。「濃厚ビーフシチュー」には「煮込みの段階で良い煮込みをしている」、クリスピーチキンには「手放しで美味しいなって思えるような味」などと高い評価を寄せていた。

   放送を受け、小林シェフが手がけるレストラン「フォリオリーナ・デッラ・ポルタ・フォルトゥーナ」(長野県軽井沢町)のGoogleマップの口コミや、小林シェフのYouTubeチャンネルの動画に、今回の番組内容について言及するコメントが相次いだ。レストランのGoogleマップの口コミでは、店に不当な低評価をつける「嫌がらせ」とみられる行為も発生していた。

   Googleマップの同店の口コミページは2日15時現在で確認できなくなっている。