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「ジョブチューン酷評」ネタ扱いはNG? ファミマの話題POP、本部が撤去指示「推奨したものではない」

   TBS系番組「ジョブチューン」で酷評されたツナマヨおにぎりについて、ファミリーマートのいくつかの店で酷評を逆手に取ったPR用ポップが貼られていたと、ツイッターに写真が投稿されて話題になっている。

   中には、店が手書きしたポップもあった。同社の広報部では、「本部が推奨したものではない」と説明し、各店に指示して撤去させたとしている。

  • ファミマの店舗ポップが話題に(写真はイメージ)
    ファミマの店舗ポップが話題に(写真はイメージ)
  • ファミマの店舗ポップが話題に(写真はイメージ)
  • 仙台市内の店には、印刷のポップが(写真は、tgn@kiwisoulさん提供)

「SNSでもある意味話題に!!」とポップで騒動に触れ

   「食べ物は見た目じゃあない!!」。ファミマの商品「直巻和風ツナマヨネーズおむすび」の陳列棚には、こう大きく印刷したポップが飾られている。

   「見た目」の字の上にそれぞれ傍点「・」が印字され、強調されていた。その下には、「SNSでもある意味話題に!!」との紹介文もあった。

   これは、仙台市内のファミマ店舗内に貼られていたと、ツイッターで2022年1月6日に写真が投稿された。

   ツナマヨおにぎりをめぐっては、TBS系で1月1日に放送されたバラエティ特番「ジョブチューン~元日SP~」で、シェフの一人が「食べてみたいという気にならない」と食べずに判定しようとし、ファミマの担当者が涙ぐむシーンがあった。放送後、商品のビジュアルを酷評したシェフには、ネット上で批判も相次ぐ騒ぎになっていた。

   ファミマの店内に出されたポップは、こうしたシーンがSNSで話題になったことを逆手に取ったものらしい。

   ツイッター上では、別の店で撮ったとみられ、ツナマヨおにぎりの陳列棚に「ネットで炎上中??」と印刷されたポップの写真も投稿された。目隠ししたシェフの写真やその発言とともに、「番組では酷評でしたが間違いなくおいしいので一度食べてみてください」とのPR文も添えられていた。

   投稿された写真には、店が手書きしたとみられるポップもあった。

   そのうち1つは、こんな紹介文が青字でつづられていた。

「『たべなくても味がわかる』と言われてしまった私...。おいしいよ!ぜひ食べてみて下さい!!」

仙台市内の店「通常通りの売れ方」

   また別の店とみられるもう1つのポップでは、手書きでこう書かれていた。

「ボロクソに言われたツナマヨおむすびはこちら!『食べたいと思えない』と酷評されました!ぜひどうぞ!」

   「ツナマヨおむすび」の部分は、赤字で強調されていた。

   店に貼り出されたこうしたポップについて、ネット上では、様々な意見が出ている。「逆手にとっててナイスw」「これぐらい商魂たくましくないと生き残れんよね」「むしろこの騒動で売り上げ上がってそう」といった声があった。

   前出の印刷されたポップが出されていた仙台市内の店は1月7日、J-CASTニュースの取材にスタッフがこう話した。

「ポップは、放送の翌日か翌々日、スーパーバイザーが持ってきたので、売り場に掲示しました。『テレビで見た』と聞いてきた人も1、2人いましたが、ツナマヨは通常通りの売れ方ですね。見た目などについては、賛否が分かれており、意見は様々でした」

   ファミリーマートの広報部は12日、こうしたポップについて、手書きも含めて「本部が推奨したものではなく、該当の販促物は撤去しております」とコメントした。ネット上にポップの写真が出ているのを見つけ、ポップを撤去するよう各店に指示したとした。推奨しない理由については、明らかにしなかった。

   スーパーバイザーが持ってきたとされたポップについても、公式で出したものではないという。

   騒ぎが広がった効果でツナマヨおにぎりが売れ切れる店が出ていると、ネット上で報告が相次いでいる。この点については、「店の状況によって変わりますので、何とも言えません」と話した。売り上げがどうなっているかについては、「数字に関しては開示していません」と話し、伸びているかどうかについても明かさなかった。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)