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急成長ブランド「SHEIN」で著作権侵害?人気イラストレーター被害訴え 運営会社「現在調査を進めている」

   中国発のファッションブランド「SHEIN(シーイン)」に対し、人気イラストレーターが権利侵害の被害を訴えている。

   格安を武器に利用者を急拡大しているが、米国では著作権侵害で複数の訴訟を抱えている。日本のPR担当者は取材に「現在調査を進めている」と答えた。

  • SHEINウェブサイトより
    SHEINウェブサイトより
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「SHEIN...堂々とやってくれてますな」

   トレンド商品が安く購入できるとして、若年層を中心に支持を集めるシーイン。調査機関「SHIBUYA109 lab.」が発表したトレンド大賞2022体験部門では1位に、日経トレンディの2022年ヒット商品ランキングでは12位に選ばれた。

   人気イラストレーターのしばたまさんは2022年11月17日、自身が手がけた「たべる牧場ミルク」の牛のイラストがシーインで模倣されたと訴えた。ツイッターで「SHEIN...堂々とやってくれてますな」と被害を公表し、シーインで販売されていたとみられる牛模様のスタンプの写真を添付した。

   投稿は1万5000以上リツイートされ、運営会社に説明を求める声が殺到した。「たべる牧場ミルク」以外にも、他社のIP(知的財産)と酷似する商品が次々に指摘されている。

   英ガーディアンによれば、シーインの運営会社はドクターマーチンやラルフローレンなど著名ブランドの著作権侵害で裁判沙汰となっている。過去3年間で、少なくとも米国で商標権・著作権の侵害に関する50件の訴訟を提起されていると米ウォールストリートジャーナルは報じた。

   シーインジャパンのツイッターは18日、しばたまさんに「弊社はこちらの投稿にてご指摘頂いた内容をとても重視しており、 現在調査を進めています。よりタイムリーなご連絡をご希望する場合は、DMまで直接ご連絡ください」とリプライ(返信)を送っている。

   J-CASTニュースが21日、日本のPR担当者に著作権・商標権の認識、調査の進捗などを質すと、「現在調査を進めておりまして、お伝えできる状況になりましたら改めて情報をお伝えさせていただきます」と答えるにとどめた。

   シーインのウェブサイトでは、「SHEINは他者の知的財産を尊重します(中略)所有者の権利についての懸念があれば、迅速に対応します」と自社の方針を伝えており、被害者はcopyright@shein.comに連絡するよう求めている。