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クーポンはお店にとって武器になるのか? 統計学が解き明かす真実。

 好評『ヤバい統計学』の第2弾。今回も数式を極力減らし、わかりやすく統計学を解説していきます。とり上げているのは、大学ランキング、肥満、クーポン、失業率、フットボール、物価。たとえば「失業率」では、母数のとり方で結果がまるで違ってくることが書かれています。政府発表の失業率算出方法を検証すれば、失業率は本当に低いのか、失業者が増えていないのかどうかがおのずと見えてきます。

「クーポン」では恐るべき事実が突きつけられます。クーポン大手のグルーポンの場合に例をとって本書では解説しています。たとえば、以下の設定で考えてみることにしましょう。

●一般利用客   会計金額100ドル コスト33ドル 利益67ドル
●クーポン利用客 会計金額100ドル コスト33ドル 利益19.5ドル(-47.5ドル)

クーポン利用客からの利益は一般の利用客に比べ、粗利益が47.5ドルも減ってしまいます。それはグルーポンと利用客のポケットに消えてしまったことになります。19.5ドルもそれなりの利益であり、クーポン利用がなければすべて空席と考えれば、大きな利益ともいえます。しかしそうでしょうか。クーポン利用者には、新規の客とふだんから通っているがクーポンの恩恵にあずかろうという2種類の客がいます。この二者の比率が店の収益を決めることになります。クーポンを利用する常連客は、店に47.5ドルの損失を与えます。いっぽう新規の客は、19.5ドルという増分利益(クーポンによって増えた利益)をもたらします。この新規客の増分利益で損失分を埋め合わせすると考えると、常連客1人につき新規の客2.5人相当を獲得しなければなりません。換言すれば、クーポン利用者の70%が新規の客でないと採算がとれないことになります。70%もの新規の客が来店することは大変なことです。

統計学の考え方を駆使すれば、こうした一見正しく見えるものが、じつはそうではないことがわかります。あなたもぜひ「ナンバーセンス」を磨いて、ものの本質を見抜いてください。

 

書名:ナンバーセンス ビッグデータの嘘を見抜く「統計リテラシー」の身につけ方 
著者:カイザー・ファング
訳者:矢羽野 薫
発売日:2015/1/30
定価:本体1800円(税別)

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