読むべき本、見逃していない?

おんな城主直虎が「男性」だったワケ

  • 書名 日本史の内幕
  • サブタイトル戦国女性の素顔から幕末・近代の謎まで
  • 監修・編集・著者名磯田道史 著
  • 出版社名中央公論新社
  • 出版年月日2017年10月25日
  • 定価本体840円+税
  • 判型・ページ数新書判・250ページ
  • ISBN9784121024558
 

 日本史をめぐるさまざまなテレビ番組にひっぱりだこの磯田道史先生の新聞や雑誌連載をまとめた本だが、15万部を超えるベストセラーとなっている。もとが短いエッセーなので、どこから読んでも楽しめる上、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」で話題となっている井伊直虎や徳川家康についての新史料による知見などが披露され、「へえ、そうか」と関心するエピソードが満載なので、売れているのもわかる。

 

 「おんな城主 直虎」のドラマ化にあたっても磯田さんが尽力したそうだ。当時、浜松に住んでいた磯田さんが戦国時代、女性で城主や武将だった人物のリストをNHKのドラマ関係者に渡した。その中に井伊直虎が入っていたという。その後、女性とされてきた直虎が男性だったという新史料が見つかったが、こう説明している。「大河ドラマの主人公になった井伊谷の女性領主『次郎法師』確かに実在した。数々の古文書や一次史料をあわせてみれば歴史的に明らかで動かない。しかし尼の彼女が『次郎直虎』と名乗り、男のように花押(サイン)までしたか。新史料発見でその点に疑義が生じたのが事の真相だ」。

 

 どのくだりを読んでも、新しい史料を発見する磯田さんの猟犬のような鼻のよさに感心させられる。古書店だったり、骨董屋だったり、ネットだったり、今でも新しい史料が不思議と磯田さんのもとに集まってくる。それには史料集めのため、勤め先を選ぶという磯田さんの学者としての生き方も影響しているのだろう。水戸には江戸時代以来、いろいろな史料があると茨城大学に勤め8年暮らしたという。次に津波常襲地の浜松の大学に移り、歴史災害の古文書を集めて研究した。そして2016年から京都の国際日本文化研究センターに移った。古書店の多い京都に住み、さらに新しい史料を発掘し、日本史の常識をくつがえす発見をしてくれるだろう。

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