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「くるすの残光　最後の審判」仁木英之著

夕刊フジの書評から
2016/7/ 6
 　中華ファンタジー「僕僕先生」で人気の著者が描く忍術×人情の心震わす時代活劇。
　江戸幕府に弾圧されながらも天草四郎の復活を信じ戦う寅太郎たち切支丹の”聖騎士”。四郎の残した7つの聖遺物を巡り、幕府の黒幕妖僧・天海と激闘を繰り広げる中、寅太郎たちは最重要な聖遺物”聖杯”を持つ軍学者・由井正雪と巡り会う。市中にあふれる浪人を組織し、紀州徳川家とも繋がる彼は手を組もうと語るが・・・。やがて三代将軍・家光の死期が近づき幕府は混乱。隙をつく正雪らの動きも加速する中、ついにすべての聖遺物がそろい、最後の決戦が始まる――。
　山田風太郎的な世界観に長屋で暮らす人々の人情も掛け合わせた点が出色のシリーズだが、その集大成が最後の戦い。寅太郎を引き取り、本当の息子のように育ててきた庭師・庄吉とその妻たま。本当の愛を知った寅太郎が最後に望むものは？　結末はぜひその目で確かめていただきたい。
 

書名：くるすの残光　最後の審判著者：仁木英之発行：祥伝社定価：1600円＋税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代～60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」（http://www.zakzak.co.jp/）で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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