本を知る。本で知る。

「斎宮―伊勢斎王たちの生きた古代史」榎村寛之著

  • 書名 斎宮ー伊勢斎王たちの生きた古代史
  • 監修・編集・著者名榎村寛之
  • 出版社名中公新書
  • 出版年月日2017年9月20日
  • 定価920円+税
  • 判型・ページ数294ページ
  • ISBN9784121024527

在原業平の恋の遍歴を描いた『伊勢物語』。古典の授業で習った人も多いだろう。しかし、なぜ「伊勢物語」というタイトルなのだろうか。それは、業平と伊勢の斎王との秘密の恋が、この物語を代表すると考えられたためである。

天皇の代替わりごとに、皇女が占いで選ばれ、はるばる伊勢に赴いて伊勢神宮に祈りをささげる。これが斎王である。天皇が変わるまで都に帰ることは許されない。神にささげられた斎王が恋をすることは、当時の人々にとって非常にショッキングだった。

著者は、この恋物語のモデルは実在するが、史実ともフィクションとも断定できないという。だが、その物語性の豊かさが『伊勢物語』が現在まで残る名作とさせたのだろう。

そして、斎王たちのドラマは『伊勢物語』に留まらない。それは本書で紹介される斎王たちの生涯を見れば明らかだろう。

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

記事一覧 公式サイト

夕刊フジの書評からの一覧

一覧をみる

書籍アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

漫画アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!

広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?