「老人の取扱説明書」平松類著

「同じ話を何度もする」「お金がないという割に無駄遣いが激しい」「せっかく作った料理に、しょうゆやソースをドボドボとかける」など、老人の困った行動の数々...。

その原因を、大多数の人は「認知症」や「頑固な性格」だとしがちだが、実際はそうでないことも多い。「老化で誰もが遭遇してしまう体の変化が主な原因です」と語るのは、医師であり医学博士でもある平松類氏。

そんな平松氏による本書は、老化の真相を明らかにしたうえで、周囲と老人本人はどんな行動を起こせばいいのかを具体的に記した画期的な新書。タイトルはドキッとさせるが、内容は本格的かつ実用性が高い。老化の真相を知れば冷静になれるため、周囲はイライラせず、老人本人も卑屈にならず、解決に向けて正しい行動がとれる。

老いた親を持つ人、高齢者、高齢者とかかわる職業の人など、幅広い層に役立つ内容だ。