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「日米開戦へのスパイ」孫崎亨著

  • 書名 日米開戦へのスパイ
  • 監修・編集・著者名孫崎亨
  • 出版社名祥伝社
  • 出版年月日2017年7月 2日
  • 定価1700円+税
  • 判型・ページ数360ページ
  • ISBN9784396616090

昭和史に刻まれる諜報事件といえば、「ゾルゲ事件」。数々の書籍でとりあげられ、映画にもなっている。元外務省国際情報局長である孫崎亨氏が、これまでの「ゾルゲ事件」の定説を覆し、「日米開戦」への謎を説く。

先の大戦を振り返ると、第3次近衛内閣を投げ出した近衛の心変わりは、大きな謎のひとつだ。1941年秋、日米開戦をめぐる近衛文麿と東條英機の対立は深刻で、早晩、近衛内閣は瓦解(がかい)すると思われてはいたが、10月16日の辞任は突然だったからだ。

著者は、近衛内閣の崩壊とゾルゲ事件の摘発が、あまりに同じ時期に起こっていることに気付き、膨大な資料を丹念に読み解く。ゾルゲの協力者である尾崎秀実の逮捕日が何を意味するか。推理小説を読むような面白さだ。

同時に当局の情報操作の恐ろしさが迫ってくる。著者の代表作と言ってもいい、一級のノンフィクション。

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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