2024年 3月 29日 (金)

ロボットの「お願い」なら聞いちゃう 介護現場の未来図が見えてきた

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【あさイチ】(NHK)2017年4月27日放送
「こうすれば充実!親の介護」

   全国の高齢者施設に介護用ロボットを導入して、成果を見る実証試験が行われている。番組が取り上げたロボットは、入居しているお年寄りに声を掛けたりする「コミュニケーション型」だ。

   このタイプは、高齢者の体を支えたり持ち上げたりするわけではない。代わりに、本人が自発的に行動するのを促す役割を持つ。

  • ロボットが介護を担う時代が(写真はイメージ)
    ロボットが介護を担う時代が(写真はイメージ)
  • ロボットが介護を担う時代が(写真はイメージ)

日中ベッドで過ごす時間はほとんどなくなった

   実証試験では、19種類の市販のコミュニケーションロボットを使っている。番組はまず、名古屋市にある介護施設を紹介した。入居者に介護、食事、入浴といったサービスを提供している。

   ここでは、各部屋に卓上の小型ロボットが置かれている。入居者の介護プログラムに応じて各人に活動を促す声掛けをする。ロボットはカメラと連動しており、施設スタッフが入居者のプライバシーを侵害しない範囲で部屋の様子を検知できるのが特徴だ。

   ひとりの女性入居者が日中1時間以上ベッドで横になっていると、ロボットが「どうされましたか」「そろそろリビングに出ませんか」と呼びかけた。女性がいそいそと起き上がると、今度は「くつはきちんと履けていますか」。高齢者の場合、くつを履かない、あるいは履き方が中途半端で歩き出すと転倒につながる恐れがある。

   89歳の女性は、ロボットに「ラッキーちゃん」と名付けた。「ちゃんと私を守ってくれるんだと思って」と、かわいがっている。

   効果も上々だ。女性は1年前に転んで腰椎を骨折し、自室のベッドで横になる時間が多かった。そこでロボットに、起床時や3回の食事、施設内でのアクティビティーの時間に合わせて、ベッドから起きて動くように毎日声を掛けさせた。

「お茶の準備ができました。食堂へお越しください」

   ラッキーちゃんのこんな声を聞くと、女性は動き出す。導入から半年後、日中にベッドで過ごす時間はほとんどなくなった。移動も、以前は車椅子に乗って施設の職員に押してもらったが、最近では歩行器を使って自力で動いている。さらに杖を持って歩く努力も始めた。

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