「旅行写真」と「旅行ブログ」を名刺に入れた（フォートラベル）

    日本最大級の旅行者参加型コミュニティサイトを運営する「フォートラベル」。この設立5年の若い会社では、スタッフ全員が旅先の写真を使った「旅行名刺」を持ち、自己PRに努めている。

自社サービスを一目で印象づけたい

――はじめまして。鮮やかな色の名刺ですね。これはどこの写真ですか
「夏休みに熊本の阿蘇で撮った写真です。当社のスタッフは、旅行先で自分が撮った写真を名刺に使っています。何枚か揃えると“ミニ写真集”になるんですよ」

各スタッフが旅した「思い出の写真」が名刺に印刷されている。その下には「旅行ブログ」のURLも

――なぜこのような名刺を作ろうと考えたのですか
「提供するサービスを一目で印象付ける名刺にしたいと考えました。当社は日本最大級の旅行者参加型コミュニティサイト「フォートラベル」を運営しています。旅行先を選んでツアーやチケット、ホテルなどを比較検索して予約し、旅行先での体験や写真を整理するところまで、旅行に関わる全ての場面で利用してもらえるサイトを目指しています」

――具体的には、どんなサービスがあるのですか
「設立当初から、旅行日記を投稿できるブログスペースを運営しており、約6万人のトラベラー会員が登録しています。旅行記や旅先での写真を投稿できます。当社スタッフも全員が個人のブログを持っています」

――名刺交換のときに旅行話で盛り上がることもありそうですね
「名刺には個人ブログのURLとQRコードが入っています。ぜひアクセスして、旅行の楽しさや旅行体験の多様さを感じ取っていただきたいと思います」

個々の「旅行体験記」をまとめて巨大な「旅行ガイド」に

スタッフの「旅行名刺」を手にするフォートラベル広報担当の矢野智美さん

――ブログで投稿された旅行記は、そのまま「旅行ガイド」になるのですね
「投稿された旅行記を、国内・国外のエリアや『大自然』『ハネムーン』といったテーマごとに整理しています。実際に体験した生の声が集約されていますので、とても参考になります。2008年10月現在、420万枚以上の旅行写真、24万件以上の旅行記情報を掲載しています」

――「クチコミ」情報も、実際の体験に基づいています
「ホテルやレストラン、観光施設についても、「サービス」「お値打ち度」などで5段階の評価ができます。こちらは9万件以上の情報が集まっています。インターネットには従来から貴重な旅行情報が発信されていましたが、それを必要とする人が情報にたどりつくのは困難でした。そこで当社が情報をつなぐ場を設けようと考えました」

――Q&Aコーナーやコミュニティもあります
「『教えて！トラベラー』では、例えば“パリの美味しいレストランを教えて”と質問すると、パリの旅行記を書いている会員宛にメールが送信されます。親切な方が多く、9割以上の質問に回答が寄せられています。『コミュニティ』には、機内食の研究や女性のひとり旅をテーマにしたユニークなものもありますよ」

――旅行先がまだ決まっていない人は、どこから見たらよいですか
「世界遺産の旅行記を集めた『みんなでつくる世界遺産ガイド』はどうでしょうか。ペルーのマチュピチュだけでも360件以上の投稿があります。掲載されている写真がどれもきれいで、“ああ、旅行に行きたいな”という気持ちになります。メールマガジンも発行していますので、ぜひサイトに遊びに来てくださいね」