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「顔写真+出身地」で忘れられない名刺に!(GMS)

   年賀状を出す季節になり、この一年にもらった名刺を整理してみる。だが、そこに印刷された名前を見てもご当人の顔が思い出せない……。年を追うごとに(=記憶力が衰えるごとに)その傾向は強くなるから困りものだ。でも、顔写真がプリントされた名刺ならその心配はない! たとえば、今回紹介するグローバルメディアソリューション(GMS)の取締役・井手高志さんのような名刺であれば――

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インパクトを与えるため「顔写真つき名刺」に

名刺の表面(左)には顔写真と出身地の地形が印刷され、裏面(右)には会社の事業内容が記されている
名刺の表面(左)には顔写真と出身地の地形が印刷され、裏面(右)には会社の事業内容が記されている

――はじめまして。笑顔がうつった写真が真っ先に目に飛び込んでくる、インパクトのある名刺ですね。
「ありがとうございます。いかに最初のインパクトを与えるかという狙いで作った名刺なので、そう言っていただけるとうれしいです。私たちは広告代理事業などを行っている設立4年目の会社ですが、できるだけインパクトを与えて覚えてもらいたいということで、このデザインになりました」

――写真以外も、興味があること(Interest)が書かれていて、面白いですね。井手さんの場合は「寿司・ゴルフ・マーケティング・学生」となっていますが。
「寿司というのは、もともと私は寿司屋の職人を7年ほどやっていたからです。今でも顧客の社長さんの家で寿司を握ったりすることもあるんですよ。こうやって『寿司』と名刺に入れておけば、『寿司が好きなの? どこの店に行くの?』とか、すぐに聞いてもらえます。そこから話題が広がっていくので、会話のきっかけを作るのにとても役立っています」

――その下には、北海道の地形が印刷されていて「From」と書かれていますが、これはなんですか?
「出身地を示しています。私の場合は北海道出身なので、その地形が名刺にも印刷されています。北海道は分かりやすいですが、福岡とかだと地形だけではほとんどの人がどこの県か分からないようです。でも、『どこの県だと思いますか?』と聞くことでそこから会話が生まれるので、あえて都道府県の名前は入れないようにしています」

名刺の表だけでなく「裏」にも工夫あり

井手高志さん(左)は、学生メディアセクションの広報リーダー・梅田優さん(右)らと従来の名刺をチェックしながら、新しいデザインの構想を練った
井手高志さん(左)は、学生メディアセクションの広報リーダー・梅田優さん(右)らと従来の名刺をチェックしながら、新しいデザインの構想を練った

――いろんな工夫がされていて、見ているだけで楽しくなる名刺ですが、どうしてこんな名刺を作ろうと思ったのですか?
「これまではごく普通の名刺を使っていたんですが、たくさん配っても、きちんと記憶してもらえない。そう感じていたので、インパクトのある名刺を作って、会社や名前をしっかり覚えてもらおうと思ったんですよね。顔写真にこだわったのは、顔を思い出してもらえればそのとき話した内容も思い出してもらえるのでないか、と考えたためです」

――新しい名刺のデザインを考えるにあたっては、ほかの名刺をたくさん調べて、研究したそうですね。
「手元にある3000枚近くの名刺を調べましたが、顔写真の入っている名刺はほとんどありませんでしたね。1000枚に5枚ぐらいの割合でした。でも、それだけ少ないということは、顔写真入りの名刺を作ればインパクトが大きいということになります」

――新しい名刺の効果はありましたか?
「非常に効果がありました。まず、2回目に会ったときでもちゃんと覚えてくれていることが多いですし、『面白い代理店だね』と連絡をくれた社長さんもありました。それから、飲みの席で名刺交換しただけでしゃべらなかった人から、いきなり連絡がきたこともあります。このデザインの名刺はまず、『学生メディアセクション』という一事業部だけで始めたんですが、うまく行ったので、社員全員(23人)の名刺をこのデザインに切り替えることにしました」

――実は、名刺の表だけではなく、裏にも工夫があるんですよね。
「そうなんですよ。名刺の裏には、学生向けネットメディア『GANBARUZINE!(ガンバルジン)』の運営や広告代理店業務といった会社の事業内容が書かれています。我々は若い会社なので、事業内容を知ってもらおうということです。ただ、この名刺のデザインが完成形とは考えていません。よいアイデアがあればどんどん取り入れて、ブラッシュアップしていきたいと思っています」

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