2024年 4月 19日 (金)

「バブル」と「氷河期」でこんなにも違う「就活事情」

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   卒業前の就職活動中に「景気」が良かったか悪かったか…。自分ではどうしようもないことだが、そんなことが人生を左右する大問題だったりする。

   ネット調査会社のマクロミルのアンケートによると、2008年秋のリーマンショック前に内定を得て09年春に入社した新入社員の75%が、「今年入社のタイミングは幸運だった」と思っているという。そこでネットユーザーにも、それぞれの就活を振り返ってもらった。

バブル期には内定者を「海外旅行」に連れ出す会社も

「来年の新入社員は不運」とは言いたくないが
「来年の新入社員は不運」とは言いたくないが

   あなたの「入社タイミング」はラッキーだった?――ライブドアブログの利用者に向けてこんなお題を出したところ、100件を超える投稿があった。

   ひとつひとつの書き込みを見ると、世代間で大きな違いが出ているようだ。80年代後半の「バブル期」に就職活動を行った人たちは、当時をこう振り返っている。

「当時は就職率100%だったし、ほぼ思い通りの企業に皆入れたように思います。ちなみに当時の銀行金利は5%くらいだったような…??」(痩せない主婦(●^o^●)のtry!try!try!
「私の場合、バブル入社だったのでラッキーでしたね。上場企業が1000人規模で採用してましたし大卒で1部上場入社は当たり前でした」(××部隊××の日記
「法学部だったから、都市銀行などにどんどん採用されていましたね。…求人情報等で有名なR社はお小遣いつきで面接してくれたような記憶もあったり」(ぼへみあん日記

   優秀な学生を取り合うために、内定者に高級ブランドのバックを与えたり、温泉旅行やハワイ旅行に連れて行ったりしたという話もある。いまと比べると、夢のような就活環境だったといえるだろう。

「ボーナス7ヶ月」にひかれ入社してみれば

   一方、バブル崩壊後には、就職戦線は一転して「買い手市場」となった。

「私の場合は就職氷河期末期の2002年に就活しましたが、50~60社受けて内定出たのは2つ、それも大企業でも希望の職種でもありませんでした」(Have a cool life in "JUKAI"
「当初は希望していた百貨店・ホテル等の業界を中心に就職活動をしていましたが、狭き門、というより門自体が閉ざされていて。どこに行っても『来年度の採用予定はありません』と」(社労士よしむら、めくるめく日々

   「就職氷河期」が流行語大賞となった1994年に就職活動をしていた「よしむら」さんは、大学を1年留年し、翌年の就活で一念発起。「なぜ留年したのか」「それが今の自分にどのような影響を与えているか」「他の人より余計な1年間をどのように過ごしているか」をアピールして旧財閥系の会社から内定をもらったという。就活に悩む人のヒントになるだろうか。

   また、バブル崩壊の過渡期に入社した人は、社内でジェットコースターのような待遇の変化を経験しているようだ。

「自分が入社する前年は賞与7か月分。それに惹かれた面もありました。ところが、入社した年は2.5か月。年収は前年を下回り、回復する気配なし。早まったと後悔したこともありました。違いますね。むしろ、遅かったということでしょう」(中年ブログ

70年代の採用通知は「サイヨウナイテイス」

   高度経済成長期の就活環境についての貴重な証言もあった。

「私が今の会社に入社したのは、昭和47年。工業高校の工業化学科を卒業したのですが、そのころ求人案内は山ほどありました。…一流企業に限らず選択すると一人当たり10件以上の求人があったでしょうか」(おくだっちマイルーム

   まさに「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の時代。当時、採用の通知は、なんと電報で届いたという。

「電報に『サイヨウナイテイス』と書かれており、その頃内定などの言葉を知らない私は『採用無いです』と読んでショックを受けたものです。テーブルに放り投げたその電報を読んだ母親に『おめでとう!』と言われ、意味を聞いて初めて受かった事を知ったときは恥ずかしいやら嬉しいやら」(同)

   最後に、就職活動中の立場から、就職にはラッキーもアンラッキーもない、自分の力で勝ち取るものだという熱いひとこと。

「仕事にあぶれたり派遣切りに遭った人間はただアンラッキーだった…というわけですか。ふざけんなよ!私、実力で勝ち取ったと思っていない人には負けたくないです。…プライドのない人間とは仕事したくないです」(思いつくまま、気の向くまま。
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