仕事の効率は「アポ取り」の技術で決まる
2010/1/18 08:05
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自分の都合を優先しつつ相手の気分を害さずに
少し極端な例ではあるが、このように「次にどうすればよいのか」が明確に書かれていないメールを、忙しい人たちはきちんと認識しない。もしもこれに「ご都合をお聞かせください」と付け加えてあっても、元の文よりはましであるが、同じようなことである。
おそらく、あなたの上司からはすぐに返事が来たとしても、他の人たちの返事は遅くなるか、再び督促しない限りないだろう。つまり、多忙な人たちの日程を迅速に押さえるという目的を意識していないために、相手の反応を素早く得ることができなかったのだ。
では、どうしたらよいのか?答えは単純。「自分の日程」を優先してアポの案を提示するのだ。重要なのは、相手に気を使うよりも、自分のお願いを相手に聞いてもらい、テキパキと仕事を進めることである。
A課長、B主任、Cさん、Dさん、Eさん
お疲れさまです。
来年度の新入社員研修で新たに取り組むプログラムについて、意見交換の会議を下記の日程いずれかで実施したいと考えています。最終決済までのスケジュールの関係で、急なお願いになり恐縮です。
ついては参加可能な場合は○、難しい場合は×と記入いただき、本日中に返信をお願いします。御協力よろしくお願いします。
・候補1 2月16日(火)10:00~11:00
・候補2 2月17日(水)16:00~17:00
・候補3 2月19日(金)16:00~17:00
場所は本社会議室です。事前資料として、昨年の反省会の議事録と、今年のプログラム案を添付しますので、当日ご持参ください。
もしできるのならば、自分の上司の日程だけは直接確認しておいた方がよい。「例の打ち合わせ、来週やろうと思うのですが、グループウェアの空いている日時で調整しますね」とでも断っておけば済む。
営業ならば当たり前に経験していることが、社内相手の仕事をしている人には不慣れで、つい時間管理が甘くなることもある。稼げる人になるためには、コア業務に集中しなければならない。
稼げる人は「時は金なり」の発想から、自分のスケジュールを優先しつつも、相手の気分を害さずに効率的にアポイントを取る。メールのやりとりが1回と2回の違いは些細なようにも見えるが、積み重なると大きな違いになるのである。
高城幸司