2019年 12月 11日 (水)

自分のアイデアを横取りして出世した課長が許せない

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臨床心理士・尾崎健一の視点
「上司と部下の信頼関係」で考え方が変わる

   A君はアイデアマンとして優れているようですが、さらに大きく成長してもらうためにも、実行段階でいろいろな仕事がかかわっていることを理解してもらったほうがよさそうです。アイデアの評価、社内の意思決定の取り付け、予算への組み込み、クライアントや発注先との交渉、進行管理など、さまざまな仕事があるはずです。アイデアだけでは仕事が回らないことを理解してもらい、実行推進の力をつけてもらうためにも、A君には実行段階でのサブリーダーなど新しい仕事を担ってもらうことも必要です。視野が広がることで、会社や上司に対する不満の形も変わってくるかもしれません。

   また、日頃からB課長が「君のアイデアのおかげでいい提案になった」「おかげで助かっているよ」という言葉をかけるだけでも、A君の心証は違ったのではないでしょうか。上司と部下の信頼関係が出来れば、A君もB課長を「僕のアイデアを実現に結び付けてくれる人」と評価し、「この人に出世してもらって、僕も引き上げてもらおう」と考えが変わるかもしれません。

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(本コラムについて)
臨床心理士の尾崎健一と、社会保険労務士の野崎大輔が、企業の人事部門の方々からよく受ける相談内容について、専門的見地を踏まえて回答を検討します。なお、毎回の相談事例は、特定の相談そのままの内容ではありませんので、ご了承ください。

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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