J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

資金繰りに苦しむ社長 「ロト6」にハマってしまった

   会社経営者の悩みはいろいろあれど、最も深刻なのが資金繰りの問題。どう乗り切ろうかと頭を悩ませている人は少なくないはず。Q&Aサイトの「教えて!goo」にも、そんな社長に関する相談が寄せられています。

「宝くじにハマって仕事をしなくなってしまいました」

冗談で「必勝法がある」と言ってしまった

   質問者のcixnanoさんの友人Aさんは、小さなIT企業を経営しています。5人の技術者と3人の営業マンを抱えてはいますが、売り上げはAさんの個人的な営業力によるところが大きいようです。

   ある日、「最近資金繰りに困っている」と悩んでいるAさんを元気付けようと、質問者さんは冗談のつもりで、

「LOTO6(ロトシックス)にも、必勝法があるみたいだね!」

と言ってしまいました。

   ロトシックスとは、6つの数字を選ぶ宝くじの一種。1口あたりの最高当選額は4億円になることもあります。それだけのお金が手に入れば、借金も返せるし、社員にも給料を支払えるし、新しい事業への投資もできるでしょう。

   それを聞いてからというものの、Aさんは営業にも出ずに日がな一日パソコンに張り付くようになってしまいました。社員によると、ロトシックスの6つの数字をどう選ぶか、ひたすら考えているとのこと。

   その様子を見た社員の中には、ショックを受けて転職を考え始めた人もいるそうです。思い切って本人に確認すると、Aさんは「その通りだ」と認めました。

   質問者さんは、自分の冗談が原因でAさんがおかしくなってしまったことに責任を感じ、Aさんが仕事に戻れば会社の業績も上がるはずだと考えています。

   Aさんに仕事をしてもらうためには、何ができるのか。Q&Aサイトで聞いてみることにしました。「なんとかして元の彼に戻って欲しい」

「抽選会」の動画を見せてはどうか

   この質問には、「本当に近々当たるから待っていればよいのだ」(1114711235さん)と放っておけばよいという人や、「ご自身の考えを伝えて、地道な会社経営を推奨する」(sayapamaさん)と助言する人がいました。

   しかし、このまま放っておけば頼みの社員が逃げてしまいますし、地道にやろうよと言うだけでは「この方法しか会社を救う道はない」と思い込んだ社長の目を覚ますことは難しいような気がします。ただ、質問者さんが評する

「(Aさんは)学生時代から理性的で、すぐ感情論に走る私と対照的だった」

という彼の性格は、問題解決の糸口になるかもしれません。

   おそらくAさんは、ネット上に氾濫する「必勝法」や「当選体験談」を読み、自分にも当てられるという気になってしまったのでしょう。理屈っぽい人ほど、もっともらしい理屈に騙されやすいという見方もあります。

   しかし、現実には偶然以外で当選するはずもなく、かつその確率は非常に低い。Aさんにはネット上に載っている「抽選会」の動画を見せ、偶然以外の要素がないという事実を確認させれば、自分から「必勝法などあるわけがない」と目覚めるのではないでしょうか。