2024年 4月 19日 (金)

「息子の就職が決まらない」 既婚中年の家庭の悩み

   『女性セブン』編集部が40~50代の既婚男女100人にアンケートしたところ、夫に足りないものの1位は「収入」、妻に足りないのは「性格のよさ」という結果が出たという。

   また、家庭における悩みは、「収入が少ない」「ローンが重い」といった金銭的なものに次いで、「息子の就職」が上がっている。

「就職先が期待外れ」と激怒する父親も

「名の通った企業を希望していたのに」
「名の通った企業を希望していたのに」

   いつの世にも、金銭に悩まされる人は多いものだが、子どもの就職に関する悩みがこれだけ上位に来るのは、就職氷河期ならではといえるだろう。Q&Aサイトには、そんな相談が数多く寄せられている。目につくのは、「息子が就職しない」という相談。

「24になる息子が就職してくれません。知り合いのほとんどは就職しているのに…」
「いつまでも就職しないのはどうかな~と、親としては本当に心配です」
「既卒で就活していますが、一次試験で不合格になります。このまま就活してるのを見ているしかありませんか? 時々我慢できなくなって怒鳴り散らしてしまいます」

   最近ようやく人生初のアルバイトを始めたので、就職の意思があるのかと聞いてみると、「アルバイトで疲れた心に就職活動はキツイ」とよく分からない発言をして困っている、という愚痴も見られる。

   就職先が決まらないので卒業を遅らせるという息子の決断に、「息子の論理が分からない」と首を傾げる母親は、回答者から「いったん卒業すると、新卒しか採らない企業に入れる可能性は0になる」とアドバイスを受けている。

   息子の就職先が期待外れ、と腹を立てる親もいる。ある学生は、財団法人に就職が決まったと父親に報告すると、「天下りが行くようなところに行きやがって!」と烈火のごとく叱られたという。

   ある母親は、息子がIT関連の会社に就職が内定したと聞き、「親としては名の通った企業を希望していたのですが…」と不満を漏らす。

母親の不安「娘の就職先、ブラック企業では」

   就職の悩みは、娘に対するものもある。読売新聞が運営する「発言小町」には、偶然目にした就職情報で娘の就職先があまり高い評価を受けていないことに、ショックを受ける母親の相談が掲載されている。

   地元の大学を卒業し、東京で新生活を送る娘は大丈夫なのだろうか。「公務員か地元大企業の社員になって、親元から通勤するのが賢い生き方」と言っていた周囲の意見を聞くべきだったのではないか。

   これには、娘さんを擁護する経験談が回答されている。地元志向の親から同じように「世の中そんなに甘くない」と言われながら、地元を離れて夢を叶えたという回答者は、

「(もし親の考え方に従っていたら)私の人生は、後悔をずっと抱えて生きながら死んでいるようなものだったと思います。娘さんは娘さんのやりたい生き方があり、周りの田舎の人たちの『賢い生き方』なんてしたくなかったんでしょう」

   他の回答者も、娘から悩みを持ちかけられたのならまだしも、

「新入社員として張り切って仕事に邁進しようとしているときに、親が中途半端な情報であれこれ言ってきたらムカッとくると思います。くれぐれも温かく見守ってください」

と諌めている。母親は、「娘が先輩たちに温かく応援されているように思えて、ほろりとしてしまいました」と感謝を述べている。親の愛情はありがたいものだが、案外「子離れできない親」「世間知らずの親」の杞憂という側面もあるのかもしれない。

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