2019年 11月 21日 (木)

「売れない営業が自分から辞めない」時代のマネジメント

印刷
スマモニの覆面調査のお仕事で高額謝礼を獲得!

   人材を育てるのが難しい時代になりました。若い人たちが育ってきた社会環境は、私たちとはまったく異なります。経済環境も大きく変化しましたし、インターネットをはじめとする新しい業務インフラやツールも生まれています。

   新しい現実の中で、企業はいかにして、若い人たちに力をつけ発揮してもらうか。多くの経営者が頭を悩ませています。特に最近、驚くような相談に遭遇するようになりました。それは「営業がなかなか辞めない」というのです。

励ましあって退職を止めるのはいいが

   一例を紹介しましょう。食品商社のD社は、新卒で毎年20人の営業職を採用してきました。入社後、約1か月の導入研修を経て営業現場に配属し、3か月目からは実地研修を兼ねた新規営業に出します。

   すると夏あたりから、「自分には無理」と脱落する社員が1割程度あらわれます。さらに翌年春までには2割以上が辞めるのが、例年の傾向です。

   ところがここ数年、この状況に変化が生じています。1年経っても、退職者はゼロ。しかも仕事が辛くなってくると、同期同士がカバーしあうというのです。心が折れそうな同期がいたら「辛くても頑張ろう」と励ましあって退職を止めているのでした。

   おそらく、就職環境があまりにも厳しいので、おいそれと会社を飛び出すことができない面があるのでしょう。個人としては合理的な判断ですが、会社としては微妙なところです。

   高度成長期の営業は、一匹狼の個人競争で、お互いがライバル。稼げばもらえる時代でしたから、他人を気遣う必要もありませんでした。

   励ましあうのが悪いとは言えませんが、1年間辞めずにやってみて、まるで売れずに終わった人が、いつか急に売れるようになるかというと、現実には難しいでしょう。

   ただ、それも従来のような、高い目標を掲げてニンジンをぶら下げ、叱咤激励して競争させて、闘争心を高めるようなやり方では難しいというだけの話。今の若い人に合ったやり方をすれば、育てる道は残されているといえます。

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。「高城幸司の社長ブログ」
今すぐ無料会員に登録して、コメントを書き込もう!
高城幸司:今どきの営業マン 超育成法
高城幸司:今どきの営業マン 超育成法
  • 発売元: すばる舎
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2011/12/21
お知らせ

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中