2019年 8月 20日 (火)

「辞める辞める」と言いながら、なかなか辞めない社員がいます

印刷
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   会社でグチばかりこぼす人がいる。ストレスのはけ口になっているのだろうが、聞かされる周囲はたまったものではない。腹が立つこともあるが、グチの内容によっては反応に困るものもある。

   ある会社では、上司が仕事に対する注文をつけても「もうすぐ辞めるから」と聞かず、それでいて会社には毎日来るという不可解な行動をとる社員に手を焼いている。

「おまえなんか辞めちまえ!」とも言えず

――印刷会社の営業課長です。私の部下に30歳を過ぎて、まるでやる気のない男がいます。

   担当するお客への巡回は、ひととおりやっているようですが、営業成績はいつも最下位レベル。「もう中堅なんだからさ、新規提案もやってくれよ」と言っているのですが、仕事に対する姿勢は変わりません。

   個人面談の場でおだてなだめすかしたり、成績が上がったら報奨金を出すとハッパをかけても、「いや、僕もうすぐ辞めますから」と言って、やる気を見せません。何かと頑張らない理由づけをしているようにも見えます。

   ときどき納期遅れやミスを起こすこともあり、注意し改善を促しても「すみません、もう辞めますし」。なぜ辞めるのかと聞いても、

「いや、もうなんとなく」
「仕事が合っていないから…」

という程度の答えしか返ってきません。かといって、実際に辞めるわけでもなく、という状態が1年も続いています。

   ときどき「おい、おまえなんか辞めちまえ!」と怒鳴りたくなりますが、パワハラとか退職強要とか言われることを恐れています。こんな社員には、どういう対処をしたらいいんでしょうか――

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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