2019年 12月 5日 (木)

「男は育児なんかで休むな!」 社長の宣言に社員猛反発

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社会保険労務士・野崎大輔の視点
人事から「改正育児介護休業法」のレクチャーをさせる

   この社長には、法改正の動向に関する知識が不足しています。平成22年に育児介護休業法の改正があり、平成24年7月1日からは従業員100人未満の会社でも施行されます。改正のポイントは「子育て期間中の働き方の見直し」や「父親も子育てができる働き方の実現」などです。この会社の場合は施行まで数か月ありますが、趣旨を考えればそろそろ取組みを検討し始めてよい時期であり、社長がこれに逆行する発言をするのは考えものです。

   詳しくは政府広報厚生労働省のサイトを見ていただくとして、今回の相談内容に関係するところを紹介すると、事業主には、3歳未満の子どもを養育する労働者が希望すれば「短時間勤務(1日原則6時間)」や「残業・休日出勤の免除」ができる制度づくりが義務づけられます。妻が育児休業中の夫でも利用できます。また、育児休業はこれまで一度きりしか取得できませんでしたが、子の出生後8週間以内に一度取得した場合、理由がなくても二度目の取得ができるようになります。こうした改正内容を踏まえ、子育てをしやすい環境を整えるのは会社の責任です。人事は社長にきちんとレクチャーし、育児休業の取得を含め申請があった場合には認めるようにすべきです。

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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