2019年 12月 10日 (火)

「ノマドな社員」をこのまま放置しておいていいのか?

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   最近、フリーランサーが決まった事務所を持たず、カフェなどを「遊牧民(ノマド)」のように転々とする働き方が注目されている。会社員が毎日決まった時間に決まったオフィスに出勤する「定住」と反対の概念のようだ。

   しかし会社員でも、オフィス以外で働いている人はこれまでにもたくさんいた。この流れはこのままでいいものなのか。ある会社では、人事部が社員に広がる「ノマド化」に不安を感じているという。

喫茶店から電話「おたくの社員の忘れ物が…」

   ――広告代理店の人事です。おかげさまで会社の業績も回復し、仕事が増えつつあります。社員の負担は増えているのですが、業績に応じた期末ボーナスも約束しているので、よく頑張ってくれていると思います。

   ただ心配なのは、社員が社外で仕事をするケースが増えていること。自宅で仕事をしている人は以前からいましたが、最近ではスマートフォンやノートパソコンを使って、喫茶店などで仕事をする社員が増えているようなのです。

   なかには喫茶店に忘れ物をしてきて、お店から会社に、

「おたくの社員さんのものと思われる手帳と名刺入れ、書類を預かっています」

と電話がくる始末。営業部長に、会社の外への書類持ち出しを禁止してはどうかと相談したところ、

「いまは忙しくて大変な時期なんだから、ちょっと大目に見てくれないか? 個別に指導するからさ」

と言われてしまいました。他の社員にも聞きましたが、

「報告書を作るためだけに、わざわざ外出先から会社に帰るなんてバカげてますよ。文明の利器があるのに」

と、まるで現実を分っていないというように一蹴されてしまいます。

   テレビでいわゆる「ノマドワーカー」が取り上げられたことで、そういう働き方にあこがれる若い社員もいますし、今後増えていくかもしれません。会社としてなりゆきに任せていいとは思えないのですが――

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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