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採用通知が来た2社に「二股」をかけようと思います

   Q&AサイトのOKWaveに、こんな相談が載っていました。runamilk18さんは中途採用の就職活動中に、採用通知を2社からほぼ同時に受けました。どちらも給与・待遇など一長一短で、とてもすぐには決められません。

   そこで、この2社に「二股」をかけることを考えました。幸い、入社予定日には1か月のズレがあります。とりあえずA社で仕事をし始め、10日くらい様子を見て続けられそうなら、B社に辞退の連絡を入れる方法です。

会社は冷たい!自分の都合でやらせてもらう

こっちにだって選ぶ権利はある!
こっちにだって選ぶ権利はある!

   もしもA社で「待遇が事前に言われていたものと違った」など不満が残る場合には、すぐに辞めてB社に入ればいい。もちろん、常識としては「やってはいけないこと」だということは承知しています。

   しかし、前職では「馬車馬のように」こき使われ、使えなくなったら「ポイ捨て」されました。その後、いろいろな会社を受けたものの、何度も書類を書かされたのに面接にすらたどりつけず、不採用の通知すら寄こさない会社もありました。

   「会社って、何だろう?」――。そんなに冷たいものなら、こちらも法に触れない範囲で、自分の都合のいいように動いたっていいじゃないか。働かなければ、ご飯が食べられないのだから!

   この質問には、同じような経験をした人たちからは「問題ない」と後押しする声が寄せられています。

「先に入れるところに入って、様子を見て嫌だったら2社目に行くことは可能です。そのようにしている人も中にはいます」(minnie000さん)
「貴方の考え方はいいと思います。会社って入ってみないとわからないですから」(jepdpuさん)

   第2志望の会社から内定を先にもらい、第1志望を辞退したため未練タラタラで働いているというpikuchan_0さんは、少しうらやましい気持ちで質問を読みました。

「自分の人生だから、と考えてそのように行動するのは、もはや致し方ないのでしょうか。…会社なんてあてにできません。ある朝、何気なく会社に行ったら、貼紙がしてあって倒産が分かることだってあるのですから」

「二股」できればサービス残業も根絶する?

   一方、人を雇う立場の人からは、「うっわー、そういうの勘弁して~」と自分勝手な行動を諌める意見が出ています。

「要するに質問者様は倫理観を捨てて自己の都合だけで行動しようとしているわけですよね。人様の人生なので別に構いませんが、そういった類の行為をした方が良い結果になった例を私は未だ知り得ません」(bfoxさん)

   当然、質問者さんも反論します。

「仰る通りです。私は働くと決めてしまったからにはその会社のため動きますが、選択肢があり選ぶところまでは、自分勝手にさせてもらおうと決めました。選ぶ方の会社も結構『法に触れない、かいくぐる範囲の』嘘つきしてますもん」

   ただ、二股をかけたことで「二兎追うものは一兎をも得ず」となるおそれもあります。この点についても、質問者さんは「自業自得」と覚悟を固めているようです。

   いずれにしても、逃げ道があることで余裕をもって判断できるということはあります。質問者さんと同じように、すべての会社員が「二股」「三股」をかけることができれば、上司の納得できない指示には従わなくて済むようになります。ハラスメントやサービス残業も根絶するのではないですしょうか。