J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

プレゼン資料をパクる先輩が嫌 「私の心が狭いのでしょうか?」

   Q&AサイトのOKWaveに、こんな相談が載っていました。質問者のbabyraccoさんは、30代の会社員。社内プレゼンに向けて、数週間前から資料づくりに着手していました。

   プレゼンは、各社員が担当している商材の「次期戦略」を経営陣に発表するもの。社内はまるで個人対抗プレゼン合戦のようになります。

   本番1週間前。資料が8割方できたところで、職場の先輩から「参考にしたいので資料をメールで送って欲しい」と言われました。エクセルやパワーポイントのデータのまま欲しいとのことです。

大事な図表はPDFにして自己防衛したけど

世渡り上手の図々しい先輩に閉口!
世渡り上手の図々しい先輩に閉口!

   結局、先輩なので断るわけにもいきません。大事な図表だけはPDFにして二次加工できないようにして、しぶしぶ送信。証拠を残すため、上司にも写しを送りました。

   精度の高い資料をめざし、自分で探し出した情報や経験を駆使して苦労して作ってきたのに…。質問者さんには、先輩の「叩き台にして書き換え流用するつもり」という意図が明らかに感じ取られたのだそうです。

   そして、本番当日のプレゼンの順番は先輩が先だったこともあり、周囲には「私の資料が先輩の焼き直しのように映ったのでは」と落ち込んでいます。

   先輩の担当する商材がうまくいけば、会社全体としてはいいこと。しかし自分の苦労が簡単にパクられたと思うと、ついプライドがジャマして腹が立ってしまいます。「わたしの心が狭いのでしょうか? 次回から感じ悪くなく断れる方法、あると思いますか?」

   先輩の発表に、質問者さんのデータがどの程度流用されたのかは、詳しく説明されていません。第三者には気づかないレベルだった可能性もあります。回答者のhue2011さんも、先輩が流用するという疑いは「杞憂」だと批判しています。

「本当に参考にするだけかもしれませんよ。盗まなかった場合、相手を盗人と考えた自分をどう自分に言い訳しますか」

   しかし、他の回答者の意見は別。「この先輩はずるいしセコい」「不快に感じて当然」「心が狭いなんてことはない」と同情の声が次々とかけられています。

   Ice-Truckerさんは、部下を持つマネジャー職。「あなたはただ、自分が苦労して作った資料について正当な評価をして欲しいだけですよね」と、質問者さんの苦しみに理解を示しています。

パクられ用に「デタラメなデータを作る」案も

   仕事の早いビジネスパーソンは「社内のリソースをうまく利用する」といいます。その先輩も、普段は会社を牽引するような仕事をしていて、社内プレゼンの準備に時間が割けなかったのかもしれません。

   そんな可能性をよそに、回答者からは「次にデータを要求されたときの対抗策」が寄せられています。doorakanaiさんのアイデアはこうです。

「渡してもいいデータを作ります。先輩に2、3割ぐらいしかできてないデータをあげます。最新データより数ページ分足りなくても気にしない」

   確かに、先輩に「何に使うんですか?」と尋ねたり、「送りたくありません!」と断ったりするよりも負担がかからず、角も立ちません。nfplanさんのアイデアは、さらに徹底しています。

「パクられるのは承知の上で、デタラメなデータな資料も作っておきます。そして『参考にさせてほしい』なんて依頼があったら、そちらのデータの資料を渡します。『まだ作成途中なんですけど…』とか言いながら」

   仕事がデジタル環境で行われるようになって、データを簡単にコピーできるようになりました。みんながお互いに流用しあえば、みんなで楽をすることができるはずですが、人の意識はなかなか変わらないようです。