2019年 12月 7日 (土)

カンボジアで「50万円起業」 グローバル化がもたらす新しい自由

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   先日、カンボジアのプノンペンに行ってきました。繁華街をぶらぶらしていると、漫画喫茶を発見。アニメのキャラのポスターが貼ってあり、貸出用のコスプレの衣装を着たマネキンが店頭から見えます。

   そこには日本の漫画が10棚以上、ぎっしりと置いてありました。日本語のものだけではなく、英訳された「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」なども。私が訪れたときはわずかにオープンから2日目だったというから、なんという偶然でしょうか。

   プノンペンには日本人がたくさん来ていて、カフェや料理店、漫画喫茶、雑貨店などのスモールビジネスを始めている人がいます。韓国のお店も多く、「カワイイ」を押し出した韓国化粧品屋が人気でした。

日本の「独立」はあまりにカネがかかりすぎる

プノンペンの繁華街。「飲食向けは186ドル」の表示が確かに見える
プノンペンの繁華街。「飲食向けは186ドル」の表示が確かに見える

   びっくりしたのが、その出店コストです。この漫画喫茶のあった目の前のスペースが開いていたのですが、家賃がなんと100ドル。つまり1万円足らずなのです。飲食店を開業すると違う家賃が適用されるらしく高くなりますが、それでも186ドルです。

   しかも保証金などは1か月分の家賃で済むそうです。実にイージーです。これなら誰でもお店を持つことができます。

   漫画喫茶のオーナーが開店にいくら要したのかは知りませんが、おそらく内装などは十数万円で済んでいるのではないでしょうか。漫画を買うお金の方が高そうです。

   これが日本だったらどうでしょうか。カフェを開業したいとかクレープ屋をやりたいとか、ちょっとした飲み屋をやりたいとか、そういった小規模な店舗を夫婦だけで開業して暮らして行きたいというようなニーズは根強いように思います。

   しかし、日本で店舗を持つとなると、凄まじいリスクを背負い込むことになります。店舗を借りると保証金として6か月分の家賃を取られ、さらに6か月の家賃前払いを要求されます。

   20万円の家賃だったら、それだけで240万円。これに加えて、内装などをちゃんとやったりすると、1000万円単位の費用が必要です。開業費として、1500万から2000万円くらいのお金が簡単に吹っ飛んでしまうのです。

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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