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タイのお金持ちが日本へ大挙しておしかける!? 熱い視線が集まる理由

   先日、日本からバンコクに来た友人がこんなことを言っていました。

「最近、東京-バンコク便がいつも混んでるんですよ。今回は、アジアアトランティック航空(成田-バンコクが往復4万9000円のLCC)で来たんですけど、タイ人の観光客でいっぱいでしたよ」

   2013年7月から、タイ人(とマレーシア人)が日本に来る際に、15日以内であればビザは不要となりました。それまで、観光ビザが必要だったにもかかわらず非常に多くの(2012年で26万人)のタイ人が日本に訪れています。これは、韓国・中国・台湾・香港・アメリカ人に次ぐ第6位であり、タイでの日本の人気がよくわかります。

   「ビザ緩和」になったことで、この観光客数は一気に増えることが予想されており、実際肌感覚でもそれを感じられるわけです。

バンコクのあちこちにHISの支店

日本への旅行案内がズラリと並ぶ
日本への旅行案内がズラリと並ぶ

   1年ぶりにバンコクの街を歩いたところ、驚いたのが、あちこちに日本の旅行社HISの支店があることです。ASOKというバンコクの中心地に大きな支店があったのは昔からですが、小さな店が、モノレールの駅を中心にあちこちにできています。そして、その店では、タイ語で書かれた日本旅行のチラシがたくさん飾ってあるのです。

   価格は、東京航空券往復 1万2800バーツ(約4万円)から、北海道7日間パッケージツアー 7万4900バーツ(約24万円)までよりどりみどり。このようなタイ語のパンフレットを市中の色々なところで配っているということは、このレベルの旅行をする人がたくさんいるということです。

   タイ人の平均給与は月給1万バーツ(3.2万円)程度といわれていますが、エンジニアなどでは3万バーツ(9.6万円)くらいもらっている人はたくさんいます。日本語などの言語が話せるITエンジニアなら、4~5万バーツ(12.8万~16万円)もらっている人もいるそうです。

ビザ緩和と東京オリンピックの影響

   さらに、自分で商売をしていたり、バンコクの土地を持っていたりするような裕福層は、日本の金持ちよりもよっぽど金を持っています(ちなみに、タイは相続税がない国です)。

   バンコク以外の地方都市にも、このような金持ちはたくさんおり、お金の使い道に困っている人もたくさんいるとか。

   2013年のビザ緩和を皮切りに2020年東京オリンピックまで、きっとこのようなタイ人の裕福層および中の上流層の人たちがたくさん日本を訪れると思います。

   観光業を営んでいる皆さんはもちろん、小売りやサービス業などの皆様もぜひ、こんなタイ人観光客に喜ばれるようなサービスを考えてみてはいかがでしょうか?(森山たつを)