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フィリピンは、まだクリスマスムードですが何か? 日本人が「切り替え良すぎる」だけなのか

   年が明けて10日以上経ちました。皆様いかがお過ごしでしょうか?

   今年もよろしくお願いします。新年の目標は、といった感じでまた新たな気持ちに切り替えた方が多いのではないでしょうか?

   私が住んでいるフィリピンでは、いまだ相変わらずクリスマスムードが漂っています。

   ショッピングモールの巨大なクリスマスツリーはいまだきらびやかに鎮座しており、道にはクリスマスイルミネーションが輝いています。

「日本人、半年くらい、年末年始をやっているね」

この写真は1月5日に撮影したモノ。正月気分はまるでありません
この写真は1月5日に撮影したモノ。正月気分はまるでありません

   そもそも、フィリピンのクリスマスは9月から始まっており、この調子で2月くらいまで続くので、一年の半分くらいクリスマスです。さっさと切り替えろよと思うのですが、その辺が私が日本人たる所以なのかもしれません。

   フィリピン人にこのことを聞いてみると、「なんで日本人は、そんなに切り替えてばっかりなの?」といわれます。確かに、フィリピンは、ホットシーズンと、ホッターシーズンと、クリスマスシーズンくらいしかありません。日本在住経験があるフィリピン人に「日本の四季って知ってる?」と聞くと、「春と、梅雨(Rainy Season)と、夏と、クリスマス」と、四季を理解していない事が分かります。我々が、世界の常識だと思っているようなことも、必ずしも共有認識でないということがよくわかります。

   フィリピン人からしてみると、「日本人は切り替えが好きすぎるね」というように見えるそうです。11月ごろから「一年の終わりだ」と言い始め、12月にはいると「今年も終わり」ムード。1月は「一年の始まりだ」と言い続け、3月にはまた「期末、学期末」と言い始める。で、3か月前に切り替えたばかりなのに4月にはまた「新たな一年の始まり」と言い始める。

「日本人、半年くらい、年末年始をやっているね」

という話になってきます。

   また、3月と6月と9月と11月は「季節の変わり目だからお体に気をつけて」といわれ続けるので、多すぎて気をつけられないよ!ということもいわれます。

相対化して、自分のスタイルを確認できる

   こういう季節の概念ってのは、国民性に表れます。

   日本人は、気候の変化に合わせていつも注意しながら生きているので、慎重で、先のことを気にして、心配しながら生きています。

   フィリピン人は、いつまでたっても季節がほとんど変わらないので、おおらか(かついい加減?)に生きています。

   冬という大敵がある日本の人はお金を貯めて将来に備えることが大好きですが、一番寒いクリスマス近辺でもそこら中にマンゴーやパイナップルがなっているフィリピンでは、手持ちの金はじゃんじゃん使う人が多いですし、特にクリスマスシーズンの消費意欲は我々の想像を絶するものがあります。

   どちらがいいとか悪いとかいうものでは全くなく、このような違いは実におもしろいなと感じます。どこの国でも「ココが変だよ」と周りから思われることはあるので、それを相対化してみると、自分のスタイルを確認することができると思います。

   私は、4月に心を新たにする必要はないと考えているので、1月のみ志を新たにすることにしました。今年は「No Border!」をキャッチコピーに、国境を気にせずに働く場所を変えたい、引っ越したい、仕事を創りに行きたい人たちに情報を提供し、背中を押すような活動をしていきます。

   ご興味のある方は、今年も一年、よろしくお願いします。(森山たつを)