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面接で何を話していいか分からない人は、自分が「面接官」になってみるといいよ

   東京の町を歩くと、リクルートスーツを着た人を多く見るようになってきました。就職活動の季節です。就活生のみなさん、お疲れ様です。

   大学受験の時は正解が決まっていて、その正解にたどり着くための方法を覚えればよかったのですが、就活の面接は、正解がなく、どんな準備をしなくてはいけないのかがわからず、苦戦している人が多いのではないでしょうか?

「すぐに辞めなさそうな人」をどう見抜く?

「カンボジアで大学生の研修生達が、こんな娘たちを採用しました」
「カンボジアで大学生の研修生達が、こんな娘たちを採用しました」

   そもそも、入社試験に関しては、各社ごとに採りたい人材が違うので、こうすればOKというものがありません。しかし、内定を取れる人はいくつでも取ることができます。

   二十数年の人生で積み上げてきた学歴や人に好意を持たれる力などの地力が物をいう世界なので、中間試験みたいに一夜漬けで一発逆転はできません。しかし、ちょっとしたコツを掴むことで、うまくいく可能性を高めることはできます。

   そのコツを掴むのにいい手段のひとつに「自分が面接官になってみる」ということがあります。

   私は、受講生にカンボジアでカレー屋を起業体験してもらう起業体験プログラム「サムライカレープロジェクト」を運営しています。このカレー屋体験の中には、人材採用も入っています。カレー屋をやるにあたって、カンボジア人のウェイトレスを雇った方がいいと決まったときに、どんな人材が欲しいかを話し合いました。

・日本人のお客さんが多いので、日本語が話せる方がいい
・店内が明るくなるので、若い女の子がいい(当時、受講生は全員男性)

   では、日本語が話せる若い女の子はどこにいるのかということを考え、日本語学科があるプノンペン市内の大学の名前が上がりました。そして、ここでビラまきをしてアルバイトを募集することにしました。

   そうすると、数人の大学生がサムライカレーのお店に面接を受けに来てくれました。

   彼らを面接するのはもちろん受講生。しかも、就職活動前の大学生です。

   事前に決めた採用基準は二つ。

「(1)日本語が上手く喋れること」「(2)すぐに辞めなさそうな人」

   (1)に関しては、話をしてみたらすぐにわかります。(2)に関してどうするかが問題です。

逆の立場を体験することでえられることは大きい

   実際面接をして、志望動機を聞いてみるとこんな答えが返って来ます。

「私は大学を卒業して日本語検定も持っているので、月給は200ドルは欲しいです」
「私は日本語を勉強中なので、日本人の人とお話をして、日本語の練習がしたいです」

   我々の採用基準に合致するのは、明らかに後者です。こうやって、話す内容を吟味し、見た目や雰囲気などを考慮に入れて採用を決めるのです。

   面接官をした彼らは、どんな人だったら採りたいかが一発でわかったと思います。そして、その経験は、自分が面接を受けるときに必ず役に立ちます。どんなことを話したら採用基準から外れる可能性が高いか、どのような態度で臨めば採用に近づくか。

   事前に会社の採用基準を知ることも大切ですし、面接をしながら相手の表情などをみながら話の内容を変えていくことも大切です。

   学生のうちから「大人」と話し慣れている人は、こういうことがナチュラルに出来るのですが、多くの学生にとっては非常に難しいです。そんな人にとっての近道が「自分が面接官になってみる」ということなのです。

   これは、面接だけに限ったものではありません。営業する人はされる側になるなど、逆の立場を体験することでえられることは大きいです。ぜひ色々な体験をしてレベルを上げて、高いハードルをクリアしてください。「実際に面接官になる機会なんて、ない」という人は、頭の中でシミュレーションするのも良いかもしれません。

   異国の地で人材採用も含め、営業、生産管理、マーケティング、企業提携など、様々な体験を積むことが出来る研修プログラム、サムライカレープロジェクトにご興味をお持ちいただいた方は、下記の動画もしくは、Webページをご覧頂けたらと思います。(森山たつを)