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仕事に「向いてる・向いてない」は存在するか 「この仕事、向いてないんじゃない?」にヘコむ新入社員たち

「この仕事、向いてないんじゃないか?」

   社会人1、2年目の若手に「先輩社会人から言われたら、やる気を奪われてしまうセリフ」をきいた調査(複数回答)で、44.9%の人が選んだのが、冒頭の言葉だ。堂々の「1位」に輝いている(ソニー生命保険、2014年4月15日発表)。

「何事もやってみないとわかりません」

ヘコむわ~
ヘコむわ~

   2位以下は、「ゆとり世代だなぁ」(37.4%)、3位「やる気ある?」(35.8%)、4位「そんなことは常識でしょ」(25.5%)などと続く。

   1位のセリフに関係する、ある仕事にその人が「向いている、向いてない」問題は、かなり関心を集める話題のようで、ネットのQ&Aサイトなどでも「定番」のネタとなっている。

   たとえば「OKWave」(2013年1月「向いてる仕事、向いてない仕事」など)に寄せられたものをみると、回答としては、

「何事もやってみないとわかりません」
「仕事がうまくいかないことを 向いている向いてないという要素で評価しようとするところが よくないと思いますよ」

と、「向いている・いない」にこだわる姿勢に否定的な声が少なくない一方で、

「営業が向かない人がいることは周知の事実」

などと断じる人もいる。ただ、ざっと見渡したレベルでの印象では、「何事もやってみないとわからない」「努力次第」派の方が優勢だろうか。

「とにかく頑張って」もやる気が奪われるセリフ

   「何事もやってみないとわからない」の観点からすると、向いている・いない、にこだわる必要はないし、「向いてない」と他人から言われても、「それが何か?」程度に受け止め、地道な努力を続けるという手もありそうだ。そもそも、そうした発言をした先輩自身が、その仕事に「本当に向いているかどうか」は、怪しいものだ。

   社会人1、2年目という段階ならば、向き・不向きにとらわれず、まずは「とにかく頑張って」、「若いうちの苦労は買ってでもしてみてください」……って、これは、先の調査の「やる気が奪われるセリフ」のランキングに登場する言葉で、前者は12位(6.2%)、後者は13位(5.6%)だった。新社会人を励ますのも、なかなか難しい。筆者には向いていないようだ。