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経済産業省が「視覚」にうったえる 直観的に「貿易データ」読み取れるサイト公開

   アメリカのオバマ大統領も来日し、目下交渉が継続中であるTPP。この交渉によりあらためて日本の「貿易」に注目が集まっているが、いかんせん一般消費者にとっては取っつきにくい話題でもある。

   そんな中、経済産業省(METI)は、過去約60年間にわたって保管してきた、貿易に関する大量の記録を解析し、より直感的に理解しやすいよう図表化、いわゆるインフォグラフィック化したデータをウェブサイトで公開する取り組みを始めた。

カーソルを地図上の国に合わせると、数字が浮き出て…

1988年の輸入の状況
1988年の輸入の状況

   2014年4月21日に立ち上げた「OPEN METI」では、海外から日本への輸入、そして日本から海外への輸出の流れが、指定した年ごとに円グラフなどで視覚化される。ある年を選び、世界地図上のどこかの国にカーソルを合わせると、肉・魚・木材・電気機器などの取引額が浮き出るように表示される。

   たとえば、2010年の輸入を選択し、「4位」のオーストラリアにカーソルを合わせると、「肉101億6245万 魚4億496万……」といった数字が画面に出てくる。

   また、西暦や月を操作することで時系列に応じた変化を読み取ることができるほか、経産省がその年に行った政策のコストとその細かい内訳も明らかにされている。その年に起こった大きな出来事や締結された条約、開かれた会議なども列記され、さらに昭和24年(1949年)以降の年報のスキャンデータをダウンロードすることもできる。

   官公庁のウェブサイトで公開されるデータというのは、往々にして難しい言葉と数字の羅列で、そこからなにかを読み取るにはかなりの労力を要するものだ。これなら必要なときにも心折れることなく調べることができそうだ。

   今後は、貿易に関わらず様々な切り口でデータを公開していくという。(岡徳之)