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大丈夫?「スポーツドリンクがぶ飲み」派 熱中症対策の「落とし穴」とは

   夏本番。外回りの営業マンにとって過酷な季節がやってきた。どんなに気温が高くても、日差しが強くても、営業マンは屋外に出なければならない。

   クールビズが浸透して「スーツにネクタイ」が必要になるケースは減ったとはいえ、炎天下で歩き回る際には熱中症対策が欠かせないだろう。実際、営業マンたちはどんな対策を取っているのだろうか。

水分補給は……蕎麦湯で!?

今日も暑そう…
今日も暑そう…

   質問サイト「Yahoo! 知恵袋」には、外回りの営業マンに対して、どんな熱中症対策を取っているかを問う質問が寄せられていた(2014年7月27日)。

   回答には、炎天下で長時間過ごさない、経口補水液などを携帯する、クーラーの効いた室内と炎天下の温度差にヤラれないように「どんなに暑くてもワイシャツは長袖」にする、しっかり食べると体温が上がってしまうため「昼食は控えめ」にする、といった工夫が紹介されている。

   また、この質問の投稿者自身が営業マンであり、「補足」として、実際に取り組んでいる熱中症対策をあげている。「半袖ノーネクタイ」、「首にタオル巻いてます」、食事はそばか、酢を入れた冷やし中華。そしてユニークなのが、水分補給は蕎麦湯でしているという点だ。ランチ時に入った蕎麦屋でペットボトルに蕎麦湯を入れているのだそうで、「ミネラルなど補給できて体調万全。老廃物排出も活発で疲れません」としている。そんなことをして店から怒られないか、少し心配ではあるが……。

   質問者はさらに、スポーツドリンクの飲み過ぎは「だめみたいですね」と指摘している。スポーツドリンクには、水やお茶よりも効率よく水分とミネラルを補給できるという利点があるが、飲み過ぎるとどんな問題が生じてくるのだろうか。

「ペットボトル症候群」とは?

   女性向け情報サイト「Woman.exite」の記事「熱中症対策の落とし穴 ペットボトル症候群にご注意」(7月22日配信)では、水分補給についての注意点を解説している。記事によれば「コーラやスポーツドリンク、ジュースなどの清涼飲料水を1日2~3リットル飲み続けると、『ペットボトル症候群』になってしまう危険がある」という。

   「ペットボトル症候群」は、糖分を多く含む飲み物(または食品)を大量に摂取することによって発症する急性の糖尿病だ。ペットボトル入りの市販の清涼飲料水をがぶ飲みして発症するケースが多いためにこの呼称が用いられている。糖分の多い飲み物の大量摂取により血糖値が上がる→血糖値が上がったことで口が渇いて水分が欲しくなる→飲み物をもっと飲む→さらに血糖値が上がる……という悪循環にはまり、血糖値が常に上がった状態になってしまうことでひき起こされる。倦怠感や体重減少など糖尿病と同様の症状が見られ、重篤な場合は昏睡状態から死に至るケースもあるという。

   スポーツドリンクは、水分だけでなく、汗で失われる塩分も効率的に補給できるため、熱中症対策の必須アイテムの1つとしてメディアなどで取り上げられることも多いが、あくまでも適量の範囲で摂取し、短時間に大量に飲みすぎないように注意して、うまく活用したい。(RH)