2019年 10月 21日 (月)

「残業代見込んだ生活設計」に社長ブチ切れ 「原則禁止令」発したが社員はドン引き

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   前回に続いて今回も給与がらみのお話です。以前、給与、評価制度の設計でお手伝いした建築コンサルタント会社K社のT総務部長から突然、お悩み相談の電話をいただきました。

   社長が来月から残業原則禁止を宣言したとかで、実質的にサービス残業が横行することになりかねないし、人材流出も懸念されると。どうしたらいいものかと尋ねつつ、社長を説得してくださいオーラを受話器越しに強く感じる懇願電話でありました。

別のスタッフに仕事のアシストを出すと同時に、評価が下げられる

残業中。そんなに忙しくないけど・・・
残業中。そんなに忙しくないけど・・・

   同社の残業原則禁止というのは、個々人が担当する設計仕事について、会社が残業なしで仕上げるべき締め切り日を決め、担当が残業なしでは間に合わないと判断し残業を申し出た段階で、別のスタッフまたは管理者に仕事のアシストを出すと同時に評価が下げられるというもの。もちろんリミットを優先するあまり、手抜きやミスが多い仕事をした場合も即座に評価に反映されるのだと。社長は、随分と厳しい制度を考えたものです。

   すぐさまN社長に電話を入れ、仕事で近くに行くので立ち寄りたいと申し出て訪問しました。それとなく最近の社内状況に水を向けると、さすがに残業禁止令がホットテーマである様子で、立て板に水と言った様子でそれを発案した経緯を話してくれました。

「ここ1年間の残業実態を見て見たら、ほとんど残業をしない者、基本的に毎月かなりの残業をする者、二極化していて傾向がはっきり見えたのですよ。『残業をしていない者』の大半は評価が高く仕事ができる者であり、『残業があたり前になっている者』はたいてい仕事が遅く評価が低い者だったわけです。仕事が遅く評価が低い者が残業代をたくさんもらって、仕事が早く評価の高い『残業代なしの者』よりも給与の手取り金額が多くなっているのです。これはどう考えてもおかしい」

   先日のT部長の話も加味すると、社長が問題視する社員は残業代を見込んで生活設計を立てている風が見受けられ、実は社長はそのあたりが一番、腹に据えかねているようなのです。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。 連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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