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悩める関西圏の就活生 「首都圏は皆孤独に暮らしている」印象

   2016年卒の就職活動が、本格的にスタートして、約2か月。そろそろ、自分の目指す業界や、働き方がハッキリしてきた就活生も、多いだろう。一方で、地方の就活生からは、慣れ親しんだ故郷を離れ、首都圏で就職することに不安を感じる・・・との声もある。

「もう地元には帰って来られないのではないか」

首都圏の暮らしぶりと言えば・・・
首都圏の暮らしぶりと言えば・・・

   質問サイト、「教えて! goo」には、関西の大学院生から、「首都圏への就職に二の足を踏んでいます」との投稿があった(2015年4月9日)。投稿者が在籍している学科は、「8割が関東本社の企業に就職」し、「自分の力が生かせる企業は関東に多い」とも考えている。それなのに、「関東本社の企業に就職することに強い抵抗がある」という投稿者。理由は、というと、「関東本社の企業に就職したならば、もう地元には帰って来られないのではないか、という点が気がかり」だからという。特に、「首都圏で結婚でもしようものなら、それ以降は郷里で暮らすことは叶わないでしょう。(略)加えて、首都圏は地価も高く、住宅も狭く、皆孤独に暮らしている、といった負のイメージがあり、あまり積極的に暮らしたい気にはなりません」という。

   「関東に住みたくはないが、関東の企業を候補から外すこともできない」ため、もやもやしているという投稿者。「関西から関東に就職された方などいらっしゃれば、是非ご意見をお願いします」。

   悩める彼には、多くのアドバイスが寄せられた。まずは、「失礼ですが、甘えです」という意見。「はっきりいって、あなたが言っていることは、都会に住む人に大変失礼なことです。そう思うのなら、都内に出ず、地元関西で頑張った方が賢明だと思いますよ」と、辛口だ。

「同じ関西出身の女性と結婚すれば、将来、関西に戻りやすい」

   一方で、「首都圏で結婚したら、それ以降、郷里で暮らすことは叶わないかもしれない」と不安がる投稿者に、共感を示す声もある。「私も地方から東京に出て、学生時代から数えて40年住みました」という男性は、「書かれている内容、よく理解できます。(首都圏出身の女性と結婚したなら)定年を迎えて、地方の両親が老いても、面倒を見ることができませんね。単身で地方に戻ることしかできない。もし、あなたが首都圏に就職した場合でも、結婚は、関西の方を選んだほうがいいと思います」という。「そうすれば、毎年一緒に帰省できますし、将来、関西に戻るという計画も可能になる」からだ。なるほど、一理ある。

「ベネッセや任天堂のような地方に本社を置く会社を狙うのはどうでしょう」との声もあった。「四季報で東証一部の会社の本社がどこにあるか調べて、関東を避けるのもありかもしれません。(略)地方はいいですよ」

   過去に「採用担当をしていた」という人は、「関東で住みたくないなら、関西本社の会社を狙った就活をするしかありません」と、アドバイス。ただ「この場合も、入社後、関東での勤務はない、という保証がある会社を探さなければなりません。そうすると、自分が求める最優先の条件が決まってしまうから、大学院の学科がどうこうは2の次になります。(略)専攻とは関係ない業種や職種も、探さなければならないですね」。

   このコメントを受けて、投稿者は、「確かに私も、『西日本で就職ができること』と『専攻を活かせること』は、トレードオフだと考えていました。おっしゃる通り、専門分野から外れた業種も当たっていこうと思います」と、覚悟(?)が決まったようだった。(KH)