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最終面接の前に「社員懇親会」 参加しないと落とされる!?

   2016年卒の就職活動が、いよいよ本格化してきた。今年は、採用選考活動の時期が、昨年と比べて「4か月」後ろ倒しに。面接の『解禁』時期は、「大学4年生の8月1日から」ということになっている。

   が、この「経団連の指針」を守るのは一部企業で、外資系など多くの企業が、早期に学生との接触を図っているようだ。すでに、「最終面接の直前」という学生もいる。今回は、そんな学生からのお悩みだ。学生が受ける企業では、最終面接の前に、「社員懇親会」が開かれるという。それって、「参加しないと落とされるの?」。

参加は「任意」だが

懇親会、かぁ~
懇親会、かぁ~

   Q&Aサイト「教えて! goo」には、「某企業の選考を受けている途中」という男子学生から、「最終面接前の『懇親会』は参加すべきか?」という質問があった(2015年5月3日)。男子学生は、すでに「1次、2次面接を通過し、後は最終面接を残すのみ」。ただ、彼が受けている会社では、最終面接の前に「社員懇親会」が開かれるという。場所は、東京の本社で、日時はすでに決定。所要時間は1時間ほどで、参加は任意だそうだ。会社いわく、参加の有無は、「選考に関係ない」。

   出欠を聞かれた男子学生は、「都合が悪いので欠席でお願いします」と回答したようだ。「もちろん行きたいのですが、それだけのために、連休という、交通機関(のチケット)が高い、予約が取れない時期に上京するのは、さすがに厳しいと思って、泣く泣く欠席ということにしました」。どうやら、開催時期は、大型連休のど真ん中だったようだ。(おそらくは自腹の)交通費が高い、予約が取りづらいというハードルに加え、彼いわく、「この会社の志望度は第1志望群ですが、1番ではありません」。そのこともあって、欠席と返事をした。が、「やはり、最終面接の前の社員懇親会を欠席すると、内定は厳しくなりそうですか?」と、心配な様子も見せる。「選考には関係ない、というのも建前かもしれませんし、参加した人は社員と色々お話しするので、情報という意味では遅れを取ることになるとは、承知しています。できるだけ、欠席する分の遅れを挽回したいと思うのですが・・・」と、不安を吐露した。「行くべきか、行かないべきか、行かないなら、それをカバーするためにどんなことができるのか?」

   悩む彼には、多くのアドバイスが寄せられた。やはり、「できるだけ参加すべき」とのアドバイスが目立つ。「採用されたいのであれば、参加して熱意を伝えるべきです」とか、「選ぶのは所詮人間ですから、少しでも情がある人間を選ぶものです」という人もいる。「悩む程度なら、参加したほうが後悔ないと思う」という意見もあった。

「参加者に多少のプラス」程度?

   一方で、「心配しすぎることはない」との意見も。採用経験があるという回答者は、「変な会社ですね。落とすかも知れない学生まで、懇親会に呼ぶなんて。それとも全員採用するつもりなのかな?」と、前置きした上で、次のように述べた。「自由参加を建前にしている以上、不参加の優秀な学生もいるはずだから、参加の有無だけで(内定を)決めてしまうのは企業にとっても損でしょう。参加者に多少のプラスはあるかも知れないけど、不参加者にマイナスは働かないと思いますけどね」。なるほど、懇親会に参加しなかったからといって、その学生が優秀であれば、あえて落とすことはないだろう。

   連休中に、「社員懇親会」を開催するという会社に、疑問を呈する声も。「連休は国民全体が休んでいろんなことをするために作られています。その目的を理解せずに懇親会をやるのは無謀。しかも、遠隔地の学生は不利です。まあ、非常識な会社ですね。」

   様々な意見を聞いて、悩める就活生が出した結論は・・・結局、「欠席することにします。選考は厳しいかも知れませんが、ベストを尽くしたいと思います」とのことだった。頑張れ、就活生!(KH)