2019年 12月 15日 (日)

引退しない高齢経営者 まるで「嫁をいびる姑」のような存在?

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   大手自動車メーカー、85歳になるスズキの鈴木修・会長兼社長が決算記者会見で、「90歳まで続投」を宣言したという話がひところ話題になりましたが、先日の取締役会で、社長を退任し、長男の俊宏副社長が昇格する人事を決めました。

   鈴木社長は創業家2代目の娘婿で、1978年に先代の後を継いで3代目社長に就任。(社長を兼任しない会長時代を含め)既に40年近い年月にわたりトップとして企業を牽引しています。経営難にあった同社を軽自動車の商品性の向上で立て直し、アジアへの積極進出を展開するなど卓越した経緯手腕を発揮してきました。社長退任後も、会長兼最高経営責任者(CEO)として「続投」するそうです。

2代目になって内紛が勃発

箸の上げ下ろしにまで・・・
箸の上げ下ろしにまで・・・

   先日も当欄で、後継を育ててこなかった社長の話を取り上げましたが、他にもサンリオの辻信太郎社長87歳、カシオの樫尾和雄社長(6月の株主総会で会長に就任)86歳、キャノンの御手洗冨士夫社長79歳等、名だたる大企業にも後継になかなか道を譲れない経営者がたくさんいるのです。大企業の名経営者ですらスムーズにはいかないことが多い後継へのバトンタッチですから、中小企業経営者でこの問題にお悩みのケースが非常に多いのは、当たり前と言えば当たり前なのかもしれません。

   私の銀行時代の話になりますが、取引先にお互いが同級生で仲良しのJ社長とM社長がいました。お二人ともに創業社長で当時既に70代後半。取引先の懇談会で顔を合わせるたびに、「どっちが長く社長にイスに座っていられるか勝負だ」「いやいやお前には負けないぞ」などと冗談を言い合っていたものでした。

   ところがある時、M社長が予期せぬ事態で急逝しました。あまりに急な出来事で、すべてを一人で決め一人で引っ張ってきた社長のワンマン体質が、社内の混乱と言う形で改めて浮き彫りになったのでした。しかも社長の死後、後継で常務から2代目社長に就任したご子息と生え抜き社員の専務の折り合いが悪くなり、内紛が勃発。2代目と専務それぞれが製造会社と販売会社に分かれて独立する、という話になって銀行に説明がありました。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。 連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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