2024年 4月 20日 (土)

「理屈より感情」を目の当たりに ギリシャ問題から日本が学べること

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   ギリシャの政治が、相変わらず荒れています。

   ギリシャは財政的に破綻しており、ドイツを中心としたEUの支援を受けねばならない状況になっていたのですが、EUが支援をする条件として提示してきたのが、増税や年金改革などの国民に大きな負担を強いること。当然ギリシャ国民は大反対します。

「自分がひどい目に遭うのがイヤ」

これからギリシャで起こること
これからギリシャで起こること

   民意は選挙で!ということで、選挙で勝ったのが、上記の緊縮策を破棄することを公約に掲げたチプラス首相。これが2015年の1月。

   その後、銀行の口座封鎖など、国民がパニックになるような酷い状況に追い込まれ、国民投票によって緊縮策受入の是非を問い、国民の過半数は受入拒否を選択します。これが2015年6-7月。

   ここで、チプラス首相、一転して公約撤回!EUの緊縮策を受け入れて支援をゲットします。

   唯一最大の公約を一気にちゃぶ台返された国民は怒り、首相は総選挙の実施を宣言。そして、2015年9月、その総選挙でチプラス首相が勝ったのです。

   このチプラス首相の行動も、国民の投票結果も、理屈から考えるとでたらめです。おまえら、緊縮財政に反対なのか賛成なのか、どうなってるんだよ!とツッコミをいれたくなります。でも、世の中のほとんどの人は、理屈より感情で動いているということも分かります。

   もっというと、「自分がひどい目に遭うのがイヤ」という感情。

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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