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ママ社員に冷たい社会よ、さようなら 「一億総活躍」もびっくりの支援策

   「女性の活躍」が盛んに叫ばれている。2015年の新語・流行語大賞のトップテンに、女性の活躍推進を強く念頭に置いた「一億総活躍社会」が入るなど、その取り組みに注目が集まっている。

   そうした施作に欠かせないもののひとつが、産休から復帰したママ社員の支援だろう。15年11月にNPO法人「マタハラNet」が発表した調査結果によると、非正規雇用の女性で、産休や育休が取得でき、かつ働き続けたいと思った人のうち、復帰できたのは約24%にすぎなかった。そんな産休明けのママ社員を支援するためのサイト、「Happy Back to Work」を検索大手グーグルが公開している。

復帰初日の会議が実はサプライズ

サイトではコンセプトムービーも公開
サイトではコンセプトムービーも公開

   サイトでは、そのコンセプトを伝えるムービーが公開されている。実際に復帰初日を迎える3人のママ社員を追ったドキュメンタリーだ。久しぶりに緊張しながら出社する彼女たちを、同僚がサプライズで出迎える様子がおさめられている。

   3人からは、仕事も育児を完璧にこなそうとするストレス度の高さを不安視する声などが寄せられている。ムービーでは、復帰初日、ある「会議」に社員が集められる。復帰する3人を祝い、応援するためのサプライズ会議だ。

   会議が始まると、働くママの相談窓口の開設や、仕事とは別に家族の予定も社内で共有するなどの提案、上司と思われるある男性社員からは、自分も率先してできるだけ早く帰宅するという宣言などが飛び出した。

   サプライズを受けた3人は感極まった表情に。うち1人は、「新しい世界が見えてきた感じがして、復帰できて本当に良かった」とほっとした笑顔を見せながらコメントした。

ママ社員を支援するアイデアが多数紹介

   サイトでは動画の他にも、復帰するママ社員を支援するためのアイデアや、それを実際に実践している企業の施策、支援する人びとのコメントなどが掲載さている。サイトは2014年秋に開設された。アイデアの中には、15年12月下旬までに、80を超える「サポーター実践中」と4000件超の「このアイデアを応援」を集めたもの(在宅勤務が普通にできる社会に!)もある。

   「自分にもなにかできることがあるかも」。そう背中を押される人も、きっといるだろう。(執筆:赤江龍介 編集協力:岡徳之)