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女の子の夢、「デザイナー」人気じわり 「スマホ得意」低年齢化との関係

   「大きくなったら、何になりたい?」と聞かれて、無邪気に「野球選手」とか、「ケーキ屋さん」などと答えていたのは、いつ頃までだったろう。第一生命保険(本社・東京)が、全国の保育園・幼稚園児と小学校1~6年生を対象に、「大人になったらなりたいもの」を聞いたところ、15年の1位は、男子が6年連続で「サッカー選手」(13.8%)、女子が19 年連続で「食べ物屋さん」だった(2016年1月7日公表)。「なりたいもの」には、時代を反映する「変化」もあるようだ。

   調査は第一生命保険が、全国約8万2000人の子どもの回答から、都道府県別、性別、学年別に抽出した1100サンプルを分析した。アンケートは1989年から毎年行っており、27年間の変化がわかる。男子の1位は「サッカー選手(13.8%)」、2位は「野球選手(8.5%)」だが、1位の「サッカー選手」と、2位の「野球選手」との差は、ここ数年、拡大傾向にある。

「Jリーグ・キャプテン翼世代」が父親になった影響?

将来なりたい職業は・・・
将来なりたい職業は・・・

   第一生命保険では、「サッカー人気」が高まる背景を、「欧州の名門チームで活躍する日本人選手の増加や、1980年代にサッカーブームに火をつけた『キャプテン翼』世代が父親になってきている」ことにあると分析。

   ツイッターでは、「『将来の夢はバロンドール!』って言えちゃうくらい、今の子供たちって海外サッカーが身近なんだなって改めて実感。自分が子供の頃、バロンドールなんて知らなかったよ(笑)」と、感慨深そうな人もいた。バロンドールは、国際サッカー連盟(FIFA)の男子世界年間最優秀選手賞のこと。

   若手らしき社会人アカウントが、「Jリーグ始まったからサッカー選手になりたい人が多かったな~」とつぶやいているかと思えば、「20年ほど前のJリーグブームを生きたおっさんが親になって、子供に無理矢理サッカーやらせているだけ」とのコメントもある。一方、「もうずっと前からサッカーの圧勝だよ」、「野球はオワコン」との主張もあった。

「Youtuberがあるかと思ったのに」

   女子のなりたい職業は、トップが「食べ物屋さん(15.8%)」。この19年間、他を大きく引き離して不動の1位だ。内訳は「ケーキ屋さん」と「パティシエ」が8割近くを占め(ケーキ屋さん=42.1%、パティシエ=34.2%)、近年、おしゃれなイメージの「パティシエ」が知名度を上げた。

   ただ、女子にも微妙な変化が。スマホ経由で、幼少期からネット上のファッション情報に触れる機会が増えていることなどから、「デザイナー」人気がじわりと上昇している。

   こうした傾向を受けてか、ツイッターでは、「義務教育課程を受ける前の子供たちが、スマホやPadを使いこなしてるとか、いろんな意味でおそろしい」という人もいる。一方で、「子供の将来の夢、Youtuberがあるかと思ったのに」と、期待を寄せる(?)声も・・・。

   様々な声があがる中、「子供の頃はアンパンマンになりたかったのに、アンポンタンになってしまったよ。トホホ」という、なんとも言えないつぶやきも見つかった。(KH)