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「お菓子配りは女性の仕事」 意外と容認派が多い理由とは

   男女平等が叫ばれる今の御時世、来客時のお茶出しや洗い物などを「女性の仕事」とする考え方は「古い」と言われることが多い。

   そんな現代に「お菓子配りは女性の仕事だ」と言われた、という女性の愚痴がきっかけで、ネット上で議論が巻き起こっている。古い価値観に怒りの声が続出・・・かと思いきや、どうやらそうでもないらしい。

葬儀参列のお礼を「皆に配っといて」

「女性が配るもの」?
「女性が配るもの」?

   Q&Aサイト「発言小町」に、「お菓子を配るのは、女性の仕事?」というトピックが投稿された(2016年3月12日)。

   男性が多い小規模な工場で、機械の前で作業をしている人がほとんどという職場で事務員をしている投稿者。年に数回、社長が旅行に行った際のお土産や、ほかの社員が有休で旅行した際のお土産を15時に配っているという。

   そんな職場で、ある社員の身内に不幸があり、全員が葬儀に参列した。その社員が仕事に復帰した日、「これ、葬儀のお礼だから皆に配っといて」と、投稿者にお菓子を渡したそう。

「葬儀のお礼なら、自分で配った方が絶対にいいと思いますよ。3時に配る時間が無ければ、昼休みに皆と食事してるんだし、その時にでもあげたらどうですか?」

と言うと、「いや、3時に配って欲しい。お菓子は女性が配るものだから。」と返されてしまったという。

   その後も「お供えにもらった羊羹が食べきれないので、3時に配ってほしい」と持って来られ、「お昼休み、食後にでも分けたらどうですか?」と言うも、頑なに「いや、3時に配ってほしい」と言われたとのこと。

   結局どちらも投稿者が「○○さんからです」と言って配ったそうだが、

「役職でもないのに、こんな事を事務員の仕事の手を止めてまでさせるのって、どうなんでしょうか?私がお土産を3時に配っている姿を見てるので、お菓子を配るのが私の仕事だと思っているのでしょうけど。モヤモヤが止まりません」

と、腑に落ちていないようだ。

男性の重いもの運びと「とんとん」

   回答者からは、

「女性の仕事だからという言い訳には、毅然とした態度で!そんなものは存在しません。その発言はセクハラになりますよ、と言って追い返したらいいと思います。その方はきっと無自覚でしょうから」
「私なら、『お菓子は女性が配るものだから』と言われたら、『え?ご存知ないんですか?今は男女雇用機会均等法というものがあって、男女の別はないんですよ』とスカして言っちゃいそうです」

と、「女性が配るもの」発言に怒りの声も上がった。一方では、

「本業以外のことで、引っ越しやレイアウト変更などあったときに男性が率先してやってくれたりしますので、私はとんとんだと思います。ロッカーや重いもの運んでくれたりとか」
「むしろ綺麗な女性だからこそ、適任と思われていて他の人にはできない仕事と思っていいと思います」
「男性は、不器用で、照れ臭くて、配れないんですよ。男の可愛さです。配ってあげましょ」

など、意外にも「文句を言わず女性が配ってあげよう」という意見が多く寄せられている。

「お菓子置き場」を設けるのがベスト?

   配るのが大変なら、冷蔵庫やポットのそばなど、お菓子置き場を作って「○○さんから」と書いておき、セルフサービスにしたらよいのでは、というアドバイスも複数書き込まれている。

   こうした意見を読んで、投稿者からは

「これまで、お土産を配るのは事務員の仕事だと思っていたので、何の疑問も無く配っていました。今回は葬儀のお礼との事だったので、私が渡すより本人から渡したほうが良いのではないかと思ったのです」

と、改めて自分の考えの説明が。「女性の仕事だから」と頑なに言われたことで嫌な気持ちになってしまったそうだ。

   アドバイスを受け、「これからは、お菓子置き場を作りたいと思います」と決意していた。(MM)