2019年 11月 18日 (月)

「後進国」日本にマタハラを許さない職場つくるには 活動団体代表に聞く(1)

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   「マタハラ」とは、マタニティ・ハラスメントの略称。すなわち、妊婦に対する、妊娠を理由にした嫌がらせ行為のことだ。性的な嫌がらせであるセクハラ、権力を濫用するパワハラと合わせ、日本が抱える三大ハラスメントの一つと言われている。

   ただし、セクハラやパワハラとは異なり、マタハラは受ける人が限られ、時期が極めて短く、また日本に確固として根付いている労働慣習ともあいまって、被害者はこれまでほとんど泣き寝入りするしかない状況であった。

   しかし近年、マタハラ被害者による訴訟などが頻発するようになり、社会的にも注目を集めるようになった。言葉のイメージから、マタハラは妊婦と会社間の問題と限定的に捉えられがちであるが、実は日本が抱える少子化問題や、ブラック企業をはじめとした劣悪な労働環境の問題と密接に関わっているテーマなのだ。

日本の状況は途上国なみ

日本のマタハラ状況はきわめて後れている
日本のマタハラ状況はきわめて後れている

   今回紹介する小酒部さやか氏は、自身が受けたマタハラを原体験として2014年、任意団体「マタハラnet」を設立し、代表としてマタハラ防止のための活動を精力的に行っている(現在はNPO)。すでに同問題は国会でも採り上げられ、迅速な法整備にもつながっている。

   小酒部氏は2015年、米国務省「International Women of Courage Award(世界の勇気ある女性賞)」を日本人として初めて受賞したが、同賞は基本的に発展途上国の女性に授与されるものであり、日本人の受賞は、わが国のマタハラ状況が世界的に見て異常なくらい後れた現象であることを物語っている。

   私は、小酒部氏に対し、アプローチこそ違えども最終的なゴールには共通するものがあると感じていたので、かねてより詳しく話を伺いたいと考えていた。このたびお目にかかる機会を得たので、

   (1)マタハラ問題への思い

   (2)女性の働き方やマタハラについて、実際に組織に属する人間は/経営者は/国や行政は、具体的に何をすべきか

   (3)小酒部氏の訴えが、短期間のうちに世の中を動かすことができたのはなぜか

   について考えを聞いた。(新田龍)

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