2019年 7月 18日 (木)

性善説と任せっぱなしは全然違う 燃費データ改ざんで思い出すあの名言

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   三菱自動車による燃費データ改ざん事件に続き、スズキもデータの測定方法にコンプライアンス違反があったことを公表した。他のメーカーも多かれ少なかれ数値をいじっているのではないかと勘ぐりたくなるのが人情だろう。

   もっとも、車の実際の燃費はカタログに記載された数値から割り引いて考えるのが常識とも言われているようだ。であれば、そんなデータにそもそも意味はあるのだろうか? エコカー減税の意義も根底から揺らいでしまう。

己の無策に憤るべきだ

「やっている、姿を感謝で見守って」
「やっている、姿を感謝で見守って」

   人命や安全に関わるものではないからとか、ある程度の「工夫」は他社でもやっているからとか、そんな甘い考えがこれらの不祥事の底流にあるとすれば大問題だ。自動車業界全体の信用に傷を付けた2社の責任は重い。他のメーカーも改めて襟を正してほしい。

   ところで、燃費データ偽装事件に絡んで、国土交通省の幹部が「性善説でやっていたが裏切られた」と憤っているとの新聞記事を読んで、違和感をおぼえた。むしろ当局は、メーカーに任せきりにしていた自らの無策に憤るべきだろう。

   以前にも書いたが、相手を信じて任せきりにするのは性善説ではない。もちろん、すべての燃費試験データをチェックするのは不可能であり、メーカーとの信頼関係に基づいた検査体制が必要だろう。しかし、メーカー任せで出されたデータを鵜呑みにするというのは、単なる丸投げでしかない。

   では「本当の性善説」による管理を実践するためには、何が必要だろうか。

甘粕潔(あまかす・きよし)
1965年生まれ。公認不正検査士(CFE)。地方銀行、リスク管理支援会社勤務を経て現職。企業倫理・不祥事防止に関する研修講師、コンプライアンス態勢強化支援等に従事。企業の社外監査役、コンプライアンス委員、大学院講師等も歴任。『よくわかる金融機関の不祥事件対策』(共著)、『企業不正対策ハンドブック-防止と発見』(共訳)ほか。
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